国家公安委員会委員長記者会見要旨(関連部分のみ)

1 日時 令和3年7月20日(火)11:09~11:22

2 場所 中央合同庁舎8号館5階共用会議室B

3 概要   本日の閣議において、令和3年警察白書を配布いたしました。
 本年の白書では、「東日本大震災から10年を迎えて」、「サイバー空間の安全の確保」等四つの特集を組み、東日本大震災に関する活動とその教訓を踏まえた取組、サイバー空間の脅威の現状と警察の取組等について紹介しております。
 警察としては、災害の激甚化・頻発化や、サイバー空間の脅威の深刻化等の現下の治安情勢を踏まえ、今後とも、国民の安全・安心の確保のため、取組を推進してまいります。

問   昨夜、イギリス・アメリカ等が中国政府を背景に持つAPT40というサイバー攻撃グループ等に関して、声明を発表されましたが、これについての大臣の受け止めを頂けますでしょうか。

答  APT40についてでございますが、現地時間の7月19日、英国及び米国等が中国政府を背景に持つといわれているサイバー攻撃グループとして、APT40に関して声明文を発表したと承知しております。
 我が国としても、APT40は中国政府を背景に持つものである可能性が高いとの評価をしております。その上で、英国及び米国等の声明を強く支持し、自由、公正かつ安全なサイバー空間という民主主義の基盤を揺るがしかねない悪意あるサイバー活動を断固非難するとともに、厳しく取り組んでいく旨の外務報道官談話を発出したと理解しております。
 警察においても、攻撃を認知後、速やかに、マルウェアの感染可能性や有効な対応策について、個別に情報提供を実施し、被害拡大の防止の措置を講じてまいりました。
 御承知のように、サイバー攻撃の脅威は極めて深刻な状況にあると認識しており、平素から国際社会が一体となってサイバーセキュリティに取り組むとともに、攻撃が発生した場合には、国内関係機関が緊密に連携して、被害の未然防止、拡大防止に当たることが重要だと思っております。
 御承知のように、東京大会を目前に控えている中で、引き続き、サイバー攻撃の厳正な取締りを推進するとともに、その実態解明を強力に推し進め、民間事業者や外国治安情報機関等とも緊密に連携した上で、被害の未然防止及び拡大防止を図るよう、警察を指導してまいりたいと考えております。