国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 令和3年9月2日(木)11:20~11:25

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要   本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。案件につきましては、「道路交通法施行規則の一部を改正する内閣府令案」等に対する意見の募集等がございました。以上でございます。

問  大臣にお願いいたします。先ほど言及のありました道交法施行規則の改正案についてです。パブリックコメントにかけられるということですが、安全運転管理者の業務として、アルコール検知器を用いた運転前後のチェック、その記録の保存を義務付ける内容とお伺いしております。今回の改正案の意義・狙いについて、お願いいたします。

答 (大臣)本年6月に千葉県八街市で小学生5名が死傷した事故がございました。改めて、お亡くなりになられました方々の御冥福をお祈り申し上げると同時に、御遺族にお悔み申し上げます。また、お怪我をされた子供達の一日も早い御回復をお祈り申し上げると同時に、お見舞い申し上げます。
 この事故は、御承知のように、業務中の飲酒運転によるものであったことから、8月の交通安全対策に関する関係閣僚会議で決定した緊急対策において、使用者対策を強化するとされたところでございます。
 御指摘のように、今回の改正案は、これを踏まえ、運転者の運転前後、前だけではなく前後に、アルコール検知器を用いて酒気帯びの有無を確認し、記録することを安全運転管理者が実施しなければならないこととするものでございます。
 こういった安全運転管理者の業務の拡充によって、飲酒運転防止について使用者に一層の取組を求めるほか、飲酒運転等を検挙した場合には、その背後責任についても徹底して捜査を行うなどの対策を着実に推進し、飲酒運転の根絶に向けた取組を一層強化してまいりたいと思っております。

問  長官にお尋ねします。来年度の予算の概算要求や組織改正要求がまとまったところです。今回はサイバー局の設置を含むサイバー事案への対処が最重点になっているかと思いますが、今回のサイバー関連の要求についての狙い等について、お考えをお願いします。

答 (長官)昨今のサイバー空間をめぐる情勢は、新型コロナウイルス感染症の拡大等を契機としたサイバー被害の潜在的なリスクの拡大、悪質なマルウェアを用いた攻撃手法の拡散、国家を背景としたサイバー攻撃の発生等極めて深刻なものとなっていると認識しています。
 そこで、来年度の組織改正については、サイバー事案に関する情報の収集や分析、サイバー事案への対策等を一元的に、より効果的に進めるためにサイバー局を設置すること、重大なサイバー事案について捜査を行うサイバー隊を関東管区警察局に設置すること等を要求することとしました。
 また、予算の概算要求についても、サイバー隊の設置経費に加えて、解析基盤機能の導入等、警察のサイバー対処能力の向上のための経費を盛り込んでおります。
 これらを通じて、引き続き、サイバー空間の安全を確保するための取組を更に進めてまいりたいと考えております。