国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 令和3年9月9日(木)12:15~12:22

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要   本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。案件につきましては、全国犯罪被害者支援フォーラム2021の開催等がございました。以上でございます。

問  大臣にお伺いします。今ほど言及のありました全国犯罪被害者支援フォーラム2021が10月8日に開催されますが、犯罪被害者支援についての大臣のお考えをお聞かせください。

答 (大臣)ただ今御質問いただきました全国犯罪被害者支援フォーラムは、犯罪被害者支援に関わる関係機関や民間団体の関係者の参加を得て、犯罪被害者支援のための知識の向上や連携の強化を目的に毎年開催しております。
 本年は、「犯罪被害者支援の過去・現在・未来」をテーマに開催 する予定です。今回は、新型コロナウイルス感染症の情勢に鑑み、出席者を限定する一方で、共同主催者である全国被害者支援ネットワークのウェブサイトから申込みをすれば、どなたでもオンライン視聴できるようにしたところでございまして、是非、より多くの国民の皆様方に御視聴いただきたいと思っております。
 犯罪被害者の方々に対する支援は、大変不幸にも犯罪に巻き込まれた被害者の方や御家族の方々のお気持ちに寄り添いながら、犯罪被害者の方々が再び平穏な生活を営むことができるようにするために、一人一人に寄り添ったきめ細かな充実した支援が必要であると考えております。今後とも、更に関係府省庁や自治体と連携・協力しながら、犯罪被害者の方々の視点に立った 施策を推進し、犯罪被害者及びその御家族の権利・利益の保護が図られる社会の実現を図ってまいりたいと考えております。

問  長官にお尋ねします。先般、東京パラリンピックが閉会し、東京オリンピックからパラリンピックに至る警備等一連の警察としての対応が終わったところです。一連の対応を振り返り、総括・評価についてどのように御覧になっているのか、お考えをお願いします。

答 (長官)昨日、パラリンピック選手村が閉村し、これをもって東京大会に伴う一連の警備が全て終了しました。
 警察においては、組織委員会をはじめとする関係機関と緊密に連携し、警備、交通等の諸対策に全力を尽くしてまいりました。
 その結果、テロ等重大な違法行為の発生を抑止するとともに、大会の安全かつ円滑な運営の確保に寄与することができたものと認識しております。
 国民の皆様に御理解と御協力を頂きながら、警備を完遂することができました。この場をお借りして改めて感謝申し上げますとともに、今回の経験を今後の警察活動にいかしてまいりたいと考えております。

問  長官にお伺いいたします。令和3年上半期のサイバー空間を巡る脅威の情勢がまとまりました。今回、ランサムウェアの被害企業に対して行った調査結果が初めてまとまったということですが、ランサムウェアの被害の現状と今後の対応について、お願いいたします。

答 (長官)ランサムウェアについては、いわゆる二重恐喝と呼ばれる攻撃手口が拡散するなど、国内外で引き続き各種のランサムウェアによる攻撃が確認されています。
 また、警察庁に報告された国内におけるランサムウェアによる被害件数は、令和2年下半期の21件と比較して、令和3年上半期には61件と大幅に増加しております。
 さらに、被害企業へのアンケート結果によると、被害の発覚後システム等の復旧までに相当の期間と費用を要している実態が認められるなど、その被害が深刻化している状況がうかがわれるところです。
 このように、サイバー空間における脅威が極めて深刻である情勢を踏まえ、この度、令和4年度概算要求として、サイバー事案に関する情報の収集や分析、サイバー事案への対策等を一元的に、より効果的に進めるためにサイバー局を設置することや重大なサイバー事案について捜査を行うサイバー隊を関東管区警察局に設置することを要求するなど、警察のサイバー対処能力の向上を更に図ることとしております。
 引き続き、サイバー空間の安全を確保するための取組を進めてまいりたいと考えております。