国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 令和3年12月23日(木)11:20~11:26

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要   本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。案件につきましては、令和3年度「自動運転の実現に向けた調査検討委員会」及び「多様な交通主体の交通ルール等の在り方に関する有識者検討会」報告書等がございました。以上でございます。

問  大臣にお伺いさせていただきます。今ほど言及のありました、自動運転に関する調査検討委員会の報告書と、新しいモビリティの交通ルール等に関する有識者検討会の報告書が、今日、国家公安委員会に報告されたと思いますが、それに対する大臣の受け止めと今後の警察の取組についてお聞かせください。

答 (大臣)お尋ねの報告書については、自動運転の実現に向けた制度整備の在り方、あるいは、多様な交通主体の交通ルール等の在り方について、警察庁において開催した有識者検討会での検討内容を取りまとめたものでございます。
 これを踏まえて、警察庁においては、次期通常国会での法案提出も視野に入れて、具体的な制度の在り方について、関係省庁とも連携して検討を進めていきたいと思っております。
 私としても、法案提出に向けた検討が加速するよう、警察をしっかりと指導してまいります。
 自動運転については、運転者が存在しないという前提での自動運転システムであるわけでございます。したがいまして、この車両等について、はっきりと車検等を義務付けることが挙げられます。この自動運転については、福井県の永平寺で行うと伺っております。
 また、無人で運転しておりますから、もし事故等が起きた場合には、どうやってこれを救護するか、対応するかということについての規定をきちんと盛り込まなければならないということでございます。
 さらに、遠隔監視でやりますので、無人自動運転サービスが導入された地域では、地域住民の御理解も頂かなければいけないということも報告書の中に盛り込まれておるわけでございます。
 新しいモビリティは三つの分類があるわけでございますけれども、やはり、交通事故が心配されますので、これについては、私の方からも十分に、各都道府県の警察に対して、きめ細かく交通ルール等が遵守されるようお願いしています。せっかく良いことをしたけれども、規制緩和によって交通事故が増えて警察の信頼が無くなるようなことではいけないと思います。そういうことも、しっかりと検討会で意見が述べられていると思っております。

問  長官にお尋ねします。先日、大阪のビルの中のクリニックで放火殺人事件が起きたところです。極めて大きな被害が出た事件ですが、この事件に対する受け止め、それから、警察としての取組についてのお考えをお願いします。

答 (長官)ただ今お尋ねのございました事件につきましては、大阪市の中心部に所在いたします、多数の方が来院されていたクリニックで放火されたというものでございまして、これまでに25名の方々が亡くなられるという極めて凶悪・悪質で正に卑劣極まりない犯行だという認識でおります。まずもって、心から、お亡くなりになられた方々の御冥福をお祈りいたしますとともに、負傷された方々には、心から御見舞いを申し上げる次第でございます。
 昨日、二之湯大臣におかれては、現場に行っていただきまして、献花と御視察をしていただいたところでございますが、大阪府警におきましては、直ちに捜査本部を設置し、被疑者を特定した上で事件を全容解明するということで、現在、捜査に全力を尽くしているところでございます。また、併せまして、御遺族や被害者の方々に対して、関係機関とも連携をさせていただきながら、しっかりとした支援に努めているところでございます。
 引き続きまして、大阪府警において、御遺族や被害者の方々に寄り添いながら、きめ細やかな被害者支援にしっかりと取り組みながら、鋭意捜査を尽くしてまいりたいと考えているところでございます。