国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 令和4年2月17日(木)11:39~11:43

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要   本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げたいと思います。案件につきましては、令和3年度サイバーセキュリティコンテストの実施結果等がございました。以上でございます。

問  大臣にお伺いいたします。先日、「第6回子供の性被害防止セミナー」が開かれ、インターネットやSNSを通じた子供の性被害の発生についての発表がありました。子供の性被害をめぐる現状と対策についてのお考えをお聞かせください。

答 (大臣)SNS上における子供の性被害、例えば、見知らぬ相手にSNSを通じまして自分の裸の画像を送ったり、あるいは、そういうやりとりをしている間に相手と出会って思わぬ性被害に遭うということは、非常に深刻な問題になっておりまして、令和3年も高い水準にあって、非常に憂慮すべき状態であると認識しております。
 警察では、児童ポルノ禁止法に基づくインターネット上の児童ポルノの取締り等、違法行為の取締りのほか、子供の性被害に至り得るSNS上の不適切な書き込みに対し、メッセージを投稿して注意喚起をしているところでございます。更にまた、関係機関と連携いたしまして、非行防止教室等での児童に対する情報モラル教育、保護者に対する啓発活動やフィルタリングの利用促進等をしているわけでございます。そして、SNS事業者へ子供の被害状況を提供して、事業者の自発的な被害防止対策を促進するなどの取組を行っております。
 今後も、これらの取組を推進し、子供の性被害等の防止に尽力するよう、警察を指導してまいりたいと思います。非常に深刻な問題でございますから、これは本当に頑張っていかなければいけないと思っております。

問  長官にお尋ねします。サイバー空間の脅威をめぐる情勢ですが、令和3年分についての速報版について、先日、発表があったところです。ランサムウェアによる被害が急増していることをはじめ、全体として厳しい情勢と評価しているようですが、今回の情勢についての受け止め、警察としての対応についてお願いします。

答 (長官)ただ今御質問ございましたとおり、令和3年中、警察庁に報告をされました国内のランサムウェアによる被害件数は146件でございまして、前年と比較しまして大幅な増加となっております。
 また、御案内のとおり、国家を背景にしましたサイバー攻撃集団によるサイバー攻撃も明らかになっておりますし、サイバー空間をめぐる脅威というのは、極めて深刻な情勢が続いていると認識をしているところでございます。
 このような情勢に対処するために、令和4年度に警察庁にサイバー警察局を設置すること等を盛り込みました警察法の一部改正法案を、現在、国会に提出をさせていただいているところでございます。
 この組織改正が実現いたしますと、サイバー事案の厳正な取締り、あるいは国内外の関係機関との連携を更に推し進めることができると考えておりまして、サイバー空間における一層の安全・安心の確保ができると考えています。