国家公安委員会委員長記者会見要旨(関連部分のみ)

1 日時 令和4年3月4日(金)8:43~8:51

2 場所 中央合同庁舎8号館5階共用会議室B

3 概要   本日、道路交通法の一部を改正する法律案が閣議決定されました。
 この法律案は、最近における道路交通をめぐる情勢等に鑑み、レベル4に相当する運転者がいない状態での自動運転である、特定自動運行に係る許可制度の創設、電動キックボード等の特定小型原動機付自転車及び自動配送ロボット等の遠隔操作型小型車の交通方法等に関する規定の整備、運転免許証と個人番号カード、これはマイナンバーカードですが、これらの一体化に関する規定の整備を行うことを主な内容としております。
 今後は、国会において速やかに法案の審議がなされ、早期に可決・成立されることを期待しております。

問   国家公安委員会委員長にお尋ねします。特定小型原動機付自転車が設定されましたが、免許証が要らずに乗れることになっております。現状でも自転車の交通ルールについて非常に懸念されているところがあって、どこがその交通ルールを教えるのかと。例えば、新しい特定小型原動機付自転車の場合は、免許証が必要ないということになると、新しいルールを教える人が要らない、どこがやるのか分からないことになり、個人に丸投げされているような形になると思います。御懸念の点があれば教えてください。

答  今度の道路交通法の一部改正で、私が一番懸念しているところは、電動キックボードです。自転車と同じような扱いになります。そこそこスピードも出ます。これは移動手段として非常に便利であるということで、警察庁も改正に踏み切ったわけでございますが、今おっしゃっているように、自転車でも、今、必ずしもなかなかルールを守らない人が見受けられますので、電動キックボードが歩道を縦横無尽に走ったり、車道を走って思わぬ交通事故に遭遇するということは、本来の目的と全く違ったことになってしまいます。
 そしてまた、自治体においても道路事情というのは非常に違います。東京のように非常に幅広い道路があって、歩道もかなり広いですが、私の地元の京都は、車が離合するだけでも大変な車道と、歩道といっても2メートルぐらいで、その歩道が非常に斜めを向いたりして、そういうものが走り回りますと、明らかに死に至るような事故にはならないまでも、かなり衝突事故等が増えてまいりますので、各都道府県警察本部において、地域の実態を道路管理者等とよく相談しながら、このキックボードが本当に有効に活用できるように指導していきたいと、また、要望していきたいと思っております。さらにまた、若者がよく利用されると思いますので、やはり、学校や教育委員会といった教育機関においても、自治体においても、あるいはまたメーカーにおいても、徹底して安全教育について取り組んでもらいたいと思っております。