国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 令和4年3月17日(木)11:10~11:16

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要   本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。案件につきましては、「ロシア制裁に関するタスクフォース」に係るG7等関係閣僚級会合の開催等がございました。以上でございます。

問  大臣にお尋ねします。昨夜遅くですが、福島県、宮城県で震度6強の大きな地震が起きたところです。警察も対応されているところですが、これまで把握されている被害状況、それから、警察としての対応・取組についてお願いします。

答 (大臣)昨日11時半過ぎでしたでしょうか、前回の千葉県の北西部の地震と同じような時間帯でございまして、個人的には同じ状況で、お風呂に入って身体を拭いているときにグラグラグラときました。
 警察も、すぐに警備局長を中心として、災害警備本部を設置し、被害状況の把握に努めたわけでございます。
 現在のところ、直接その地震でお亡くなりになったという方はいらっしゃらないです。今回の地震に関連して亡くなられたのかは分かりませんが、4名の方がお亡くなりになったという報告を受けております。
 今、関係都道府県警察において、県内の色々な被害状況を把握している最中でございます。今回は、非常に天候が良いため、警察も、ヘリコプターを飛ばして状況把握に努めているところでございます。

問  大臣にお尋ねします。内閣府が警察庁と共に実施した「治安に関する世論調査」の結果がまとまりました。前回調査と調査方法が異なり、単純比較はできるものではありませんが、「日本の治安が良くて、安心して暮らせる」という割合が、「どちらかといえば」を含むと85%となって、5年前の前回調査の80.2%からは多くなりました。一方で、「被害に遭う不安がある犯罪」の中には、特殊詐欺やサイバー犯罪を挙げる方が多くいらっしゃいました。この調査結果の受け止めと、それに対して警察の取組についてお伺いできればと思います。

答 (大臣)令和3年中の刑法犯の認知件数は、約57万件と戦後最少を記録しているわけでございます。これはやはり、全国の都道府県警察の努力の結果ではないかと受け止めております。
 今、おっしゃいましたように、全体としては、「非常に安全で安心な国」だという評価を頂いているわけでございますが、時代の変化に伴って、新しい犯罪が生まれてきているわけでございます。漠然と、そういうネットを活用した犯罪が増えて、不安に感じられる方がいらっしゃるわけでございます。
 そういう面で、警察といたしましても、特殊詐欺やランサムウェア等の犯罪、サイバー攻撃に対しても関心を示して、こういった犯罪に巻き込まれないように、これから一生懸命努力をしていかなければならないと思っております。

問  長官にお尋ねします。ロシアによるウクライナ侵攻に絡むのですが、チェルノブイリ原発やザポリージャ原発が占拠されている事態となっています。日本国内には原発をはじめ、多くの原子力施設があるわけですが、原子力施設に対する、警察としての防護・警備の取組状況についてお願いします。

答 (長官)警察では、全国の原子力発電所等の警戒警備に当たっておるわけでございます。自動小銃、サブマシンガン、耐爆・耐弾仕様の車両等を備えた原発特別警備部隊を常駐させまして、24時間・365日の体制で警戒警備を実施しているということは御案内のとおりかと存じます。
 さらに、一般の警察力をもっては治安を維持することができない場合に備えて、警察と自衛隊の両者が円滑かつ緊密に連携をして対処できるよう実戦的な共同訓練を行うなど、対処能力の向上を図っておるところでございますが、今後も、部隊の体制や練度向上、あるいは、装備資機材の充実等について不断の見直しを行いまして、警戒警備体制の強化に取り組むことといたしております。
 今回のウクライナ情勢を受けまして、関連情報の収集を徹底させていただき、関係機関とも連携しながら、この原子力関連施設の警戒警備ということについて、万全を期してまいりたいと考えているところでございます。