国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 令和4年3月24日(木)11:50~11:54

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要   本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。案件につきましては、令和4年春の全国交通安全運動の実施等がございました。以上でございます。

問  大臣にお願いいたします。4月6日から15日まで、「春の全国交通安全運動」が実施されますが、最近の子供の交通事故の状況の特徴と、事故防止に向けた取組についてお聞かせください。

答 (大臣)子供の交通事故の死者数・重傷者数は、10年前に比べると半減しておりますが、将来を担う子供たちを交通事故から守ることは非常に重要なことでございます。警察としても一生懸命取り組んでまいらなければいけないと思います。
 昨年までの5年間における歩行中の子供の死者・重傷者をみますと、半分以上は飛び出し等の危険な行為が認められる一方、子供に違反のない場合、車両側には安全不確認や歩行者妨害等の違反が多いという特徴がございました。
 このような実態を踏まえて、警察においては、関係機関・団体と連携し、道路横断時の交通ルール遵守についての交通安全教育、通学等の時間帯における保護・誘導活動、さらには、生活道路等における交通指導取締り等を積極的に推進し、1件でも多くの交通事故を減らすことができるよう取り組んでまいりたいと思っております。

問  長官にお尋ねします。昨年の組織犯罪情勢がまとまったところですが、特に大麻事犯の検挙が過去最多を更新しておりまして、深刻な状況かと思います。特に若年層の乱用が目立っているかと思います。大麻事犯を巡る現状への受け止めと警察としての対応についてお願いします。

答 (長官)令和3年中の薬物事犯の検挙人員が微減となっております中で、ただ今御指摘ありました大麻事犯の検挙人員は、5年連続で過去最多を更新しておりまして、特に20歳代以下の占める割合が拡大し続けております。令和3年中で約7割を占めていたということでございます。
 この大麻事犯につきましては、まず、供給の遮断ということが非常に重要となってまいります。薬物事犯全般に言えることではございますが、この大麻事犯についても、特に、密輸入、密売、栽培等の取締りを徹底することに、現に努めておりますけれども、さらに努めてまいりたいと思っております。令和3年中の営利目的の大麻事犯の検挙人員は、過去最多となっており、引き続き、努力をしてまいりたいと考えております。
 また、併せまして、大麻の需要を根絶するということも重要であろうと思っております。令和3年に警察で行った調査におきましては、大麻の危険性・有害性に関する若者の認識が非常に低く、また、周囲の環境に流されて大麻に手を出す傾向が明らかになっております。これらのことを踏まえまして、特に若年層をターゲットとして、ツイッター等のコミュニティサイトを利用した大麻乱用防止等の広報啓発にしっかりと努めてまいりたいと考えているところでございます。
 引き続き、関係機関と連携をしながら、薬物の供給の遮断、そして需要の根絶に向けて、取り組んでまいりたいと考えております。