国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 令和4年4月7日(木)12:09~12:15

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要   今日は案件につきまして、令和3年における生活経済事犯の検挙状況等などがございました。私からは以上です。

問  大臣にお尋ねします。4月1日に、サイバー警察局、それからサイバー特別捜査隊等が発足しました。今回の組織改編、設置の狙い、それから、サイバー事案に警察としてどのように対応されていくか、改めまして、お考えをお願いします。

答 (大臣)御案内のとおり、最近におけるサイバー空間の脅威は極めて深刻な情勢が続いております。サイバー空間の安全・安心の確保は、国民が安心して暮らせる社会の実現のために不可欠なことでございます。
 こうした情勢を踏まえて、警察におけるサイバー事案への対処能力の強化を図るために、警察庁にサイバー警察局、関東管区警察局に重大サイバー事案の捜査を行うサイバー特別捜査隊を、本年4月1日にそれぞれ発足させたところでございます。
 今回の組織改正により、サイバー事案の厳正な取締りや実態解明、国内外の関係機関との連携を更に推進し、サイバー空間における国民の皆様の安心・安全の確保をしっかりと図るように、警察を指導してまいりたいと、このように思っております。

問  大臣にお伺いします。昨年の生活経済事犯の状況がまとまりました。これを見ますと、依然として、新型コロナウイルス関連の事犯が続いておりますが、これに対して国民の注意喚起を含めまして、警察としての対策をお願いできればと思います。

答 (大臣)昨年中、警察において、新型コロナウイルス感染症に関連する、悪質な生活経済事犯、つまり、国民の日常生活や経済活動における安全と安心に大きな脅威を与えている悪質な生活経済事犯の中で、新型コロナウイルス感染症に対する予防効果を標榜して広告などした医薬品医療機器等法違反などの保健衛生事犯、更に、コロナ禍により生活に困った方につけ込んだヤミ金融事犯等を検挙しているところでございます。
 これらの犯罪は、新型コロナ感染症の影響による国民の不安や困窮につけ込んだ悪質なものであり、引き続き、警察庁のホームページ等において被害防止に向けた注意喚起を行うとともに、関係機関等と連携して、厳正に対処するよう警察を指導していきたいと、このように思っております。

問  長官にお尋ねします。今の生活経済事犯の関係ですが、動物虐待事犯の検挙が人員、件数とも過去最多を更新しているところで、非常に深刻かと思いますが、動物虐待の現状への受け止め、警察としての取組、対応について、お考えをお願いします。

答 (長官)ただ今お尋ねのございましたとおり、昨年中、警察におきましては、動物虐待事犯に関し、170事件、199人を検挙いたしておりまして、動物虐待の統計を取り始めた平成22年以降では過去最多となっているところでございます
 この増加につきましては、一因として、令和2年6月に動物愛護管理法の改正法が施行されまして、動物虐待の罰則が強化されました。そういったことを背景といたしまして、国民の皆様の間で動物愛護に対する関心が高まりをみせ、それが警察への通報につながったということもあるのではないかと考えているところでございます。
 警察としては、いわゆる多頭飼育の崩壊といった事案に対しましては、自治体の所管部門との連携を一層強化いたしますとともに、こうした悪質な動物虐待事犯というのは更なる凶悪事件の予兆ともなり得ることを念頭に、然るべき捜査をしっかりと行って、適切に対応してまいりたいと考えているところでございます。