国家公安委員会委員長(代理)記者会見要旨

1 日時 令和4年6月2日(木)11:10~11:13

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要   本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。二之湯委員長が欠席のため、私が記者会見を代理いたします。案件については、六代目山口組、稲川会、住吉会、五代目工藤會及び旭琉會の指定の確認などがございました。以上です。

問  長官にお尋ねいたします。「無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律」の施行状況に関する国会報告が行われましたが、警察庁からも、再発防止処分の請求に関する公安調査庁長官への警察庁長官の意見陳述を行っていると伺っております。オウム真理教や関係団体に対する警察としての見解をお聞かせください。

答 (長官)オウム真理教につきましては、麻原彰晃こと松本智津夫への絶対的帰依を主張いたします「Aleph(アレフ)」をはじめとする主流派、また、松本の影響力の払拭を装う「ひかりの輪」を名のる上祐派が活動しているところでございますが、令和3年1月6日、公安審査委員会が、団体規制法に基づく観察処分の期間更新を決定しているとおり、依然として、無差別大量殺人行為に及ぶ危険性を有しているものと認識をいたしております。
 警察といたしましては、引き続き、オウム真理教の動向に重大な関心を払い、国民の安全・安心を確保するため、関係機関と連携して、違法行為の未然防止と国民の不安感の解消に必要な諸対策に努めてまいりたいと考えております。

問  長官にお尋ねします。日本赤軍のメンバーがイスラエル・テルアビブのロッド空港で銃を乱射するなどして100人が死傷する事件からちょうど50年が経ったところです。実行犯の岡本公三容疑者ら7人のメンバーが現在も国際手配中ですが、また、重信房子元最高幹部がこのほど出所したところです。こうした点も踏まえまして、日本赤軍についての警察としての受け止め、対応についてお願いします。

答 (長官)かつて世界各地で極めて活発なテロ活動を展開した日本赤軍につきましては、平成13年の5月に、組織の「解散」を表明してはおりますが、いまだに、過去に引き起こした数々のテロ事件を称賛しているということ、また、現在もなお7人の構成員が逃亡中であるということなどから、「解散」は形だけのものに過ぎず、テロ組織としての危険性がなくなったとみることは到底できないと認識をいたしているところでございます。
 警察では、逃亡中の構成員についてICPOを通じて国際手配をしているところでございますが、今後とも、組織の実態解明を図るとともに、関係省庁や各国関係機関との連携を一層強化をいたしまして、逃亡中の構成員の発見・検挙に向け、最大限努力をしてまいりたいと考えているところでございます。