国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 令和4年7月28日(木)11:45~11:50

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要   本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。案件につきましては、故安倍晋三国葬儀警備対策推進室の設置などがございました。以上でございます。

問  大臣にお尋ねします。安倍元首相の銃撃事件に関する警護警備の検証・見直しの関係ですが、本日の国家公安委員会では、警察庁からこの関係でどういった報告があったのか、国家公安委員会でどういった議論・意見があったのか、お聞かせください。

答 (大臣)本日も、現時点での検証の状況等について、警察庁から報告を受けました。
 各委員からは、様々な角度から非常に厳しい意見が出されたところであります。ただ、具体的な意見の内容につきましては、議論の途上でもあり、その一つ一つを明らかにすることは、今後の自由な議論に影響を与えるということでございますので、差し控えさせていただきたいと思います。
 いずれにいたしましても、事実関係をしっかりと解明し、問題点を明らかにした上で、警護警備の強化に向けた見直しを図るよう警察庁を指導していきたいと、このように思っております。

問  大臣にお伺いいたします。先ほど発言もございましたが、国葬儀に向けて、警察庁においても国葬儀警備対策推進室が設置されましたが、警察として、今後、国葬儀に向けてどのような取組をされますでしょうか。

答 (大臣)御指摘のとおり、警察庁において、22日に「故安倍晋三国葬儀警備対策推進室」を設置いたしました。警備に万全を期すための諸対策を進めているところでございます。
 選挙遊説中の安倍元総理が銃撃を受け、亡くなられたという重大な結果につきまして、要人の警護警備に責任を有する警察を所管する大臣として、非常に重く受け止めております。
 警察庁では、警護警備に関する「検証・見直しチーム」を立ち上げ、8月中に一定の結論を得るべく作業を進めているところであり、その検証を踏まえながら、世界各国から弔意を寄せられる要人を含め、皆様に安心して御参列いただけるよう、我が国の威信をかけて、故安倍晋三元総理の葬儀の執行に伴う警備に万全を期すべく、警察庁を指導していきたいと、このように思っております。

問  長官にお尋ねします。今年の上半期の刑法犯認知・検挙状況がまとまったところです。認知件数は、過去最少の昨年の上半期よりも更に、やや減少しております。ただ一方で、検挙率を見ますと、昨年上半期よりやや下落しているという状況です。この全体の状況への受け止め、取組についてお願いします。

答 (長官)本年上半期における刑法犯認知件数につきましては、27万5,033件でございまして、年間の刑法犯認知件数が戦後最少であった昨年の上半期から、更に0.8%減少をしたところでございます。
 他方、刑法犯の検挙率でございますが、43.5%ということでございまして、昨年の上半期から3.0ポイント減少といった状況にございます。
 この検挙率が減少した要因については、一概に申し上げることは困難であろうかと思いますが、申し上げられるとすれば、刑法犯の認知件数の約7割を占める窃盗の検挙率が38.8%ということで、昨年の上半期から3.8ポイント減少したことが全体の検挙率を押し下げているということが言えようかと思います。
 いずれにしましても、犯罪情勢につきましては、刑法犯の数字的な指標だけでは捉えられない情勢もございますことから、引き続きそれらを含めた的確な把握・分析を進め、対策の一層の充実を図ってまいりたいと考えているところでございます。