国家公安委員会委員長記者会見要旨(関連部分のみ)

1 日時 令和4年9月30日(金)11:22~11:37

2 場所 中央合同庁舎8号館5階共用会議室B

3 概要   明日から10月です。10月1日から110番の通報者がスマートフォン等を用いて、事件・事故等の現場の映像等を警察に送信することができる「110番映像通報システム」の試行運用を全国の都道府県警察で一斉に開始いたします。
 これにより、110番の通報者から、電話による状況説明に加えて、事件・事故等の情報について、併せて動画や写真を送っていただくことが可能となります。
 警察の立場においても、警察官が現場に到着する前に、より正確に現場の状況を把握することができ、初動活動が迅速かつ的確に実施され、更なる安全・安心の確保にもつながるものと期待しております。
 国民の皆様におかれましては、本システムの運用に御理解と御協力をお願いいたします。

問   国家公安委員長にお尋ねします。電動キックボードの死亡事故の件です。まずはこの所感をお願いしたいということが一つと、もう一つが、社会実装を進めるためにも、より理解を深めるために、事故の原因というものを、個人情報を伏せるような形で公表するべきだと思いますが、そのような対応についてはどうお考えでしょうか。

答  9月25日に、東京都中央区において、タワーマンションの駐車場で、電動キックボードによる、いわば全国初の死亡事故が起きたということは承知しております。乗車していた男性が飲酒運転とみられる単独事故により転倒して、翌日死亡するに至ったと聞いており、現在、警視庁において捜査中であると承知しております。
 電動キックボードに係る交通事故を防止するためには、利用者一人一人が交通ルールの内容を理解し、しっかりと遵守することが重要であると考えております。飲酒運転等は論外であると思います。
 今回の場合はシェアリング事業者の電動キックボードと聞いておりますが、引き続き、シェアリング事業者等と連携して、交通ルールが広く国民に周知されるよう、積極的な広報活動を行うとともに、飲酒運転をはじめとした違法行為に対する指導取締りを推進するよう、警察を指導してまいりたいと思います。
 その事故について、今捜査中で、個別の事故の状況について発表するということも一般的には困難なことでありますが、御指摘のように、確かに、全国初の死亡事故が現に生じてしまっています。警察の資料によれば、電動キックボードについては、令和2年、令和3年、令和4年の6月まで、トータルで49件事故が起きています。6月の時点で死者数は0ではありますが。
 ただ、そういう事故の発生状況について分析して、情報発信をして、こうしたことが二度とないように、なくすということのために、上手にPR、情報発信することは大事だと思っております。そういう方向で、警察の方も対処していただくよう、私の方からもお願いしたいと思います。