国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 令和4年11月10日(木)11:41~11:47

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要  本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。案件については、令和4年度補正予算第2号の概要等がございました。以上でございます。

問  大臣にお伺いいたします。先日、2022年度補正予算案が閣議決定されました。警護強化のための資機材の整備等、整備費用が盛り込まれましたが、2023年度予算を前倒ししたものだと伺っております。狙いについてお聞かせください。

答 (大臣)8日に補正予算を閣議決定いたしました。その中で、御指摘の警護に関する検証・見直しの結果、先端技術や銃器に対処する資機材等を活用する必要があるとの結論に至ったため、来年度予算概算要求において、その警護の強化のための資機材等の整備、関連経費約22億5,700万円を計上、要求していたのですが、一方で、警護の見直しに基づく新たな警護は既に始まっており、訓練の充実や資機材等の活用は喫緊の課題であると。
 ですから、早期に実現するため、今年度補正予算案において、来年度予算概算要求の項目を前倒しして盛り込むということにし、ドローンや防弾資機材等の整備に必要な経費約21億3,100万円を計上することとしたところであります。
 来年度の要求で約22億5,700万円を要求して、そして今年度補正で約21億3,100万円を前倒ししたということです。その差は約1億3,000万円ほどありますが、これは来年度における訓練のための旅費、あるいは通信費等でございまして、残りの金額については、また当初予算で財務省と議論しながら固めていくことになろうかと思います。
 なお、この警護の強化のための資機材等の整備以外の車両資機材等と合わせて325億7,800万円、325億7,800万円が補正予算第2号全体の予算ということであります。

問  長官にお尋ねします。長官御就任以来、特殊詐欺対策を重点の一つに挙げてこられました。特殊詐欺対策で今月、昨年に続き2回目となる被疑者一斉公開捜査が行われています。被疑者が出頭したという成果も出ていますが、今回の取組の狙い、意義についてお考えをお願いします。

答 (長官)特殊詐欺につきましては、今もなお、被害が増加傾向にあるということでありますので、就任以来、重点課題の一つとして、これに強力に取り組みたいと申し上げているところです。
 現場では、架け場等の摘発ですとか、受け子等の実行犯の検挙、それに引き続いて突き上げ捜査を行い、あるいは犯行ツール提供事業者に対する取締りといった取組を進めてきておりますし、また、特殊詐欺に深く関与しているであろう暴力団、準暴力団、あるいは外縁のはっきりしない犯罪者グループ等についても、これに実質的な打撃を与えるための多角的・戦略的な取締り、これを進めていきたいと考えております。
 今回の、今お尋ねのあった一斉公開捜査でありますが、そうした取組の一環であります。国民の皆様から、より広い情報の提供をいただいて、これら被疑者の早期検挙と被害の拡大防止につなげていきたいと考えております。
 公開捜査を開始した翌日に、お話のあったように、大阪府警が公開した被疑者が、自分が公開捜査の対象になっていることを知って、大阪府内の警察署に出頭してきたという成果も挙がっております。
 今後とも、特殊詐欺の被害を少しでも減らすように、多角的・戦略的な取締りと被害防止対策を強力に推進していきたいと考えております。