国家公安委員会委員長(代理)記者会見要旨

1 日時 令和4年11月24日(木)11:06~11:12

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要   本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。谷委員長が国会対応のため、私が記者会見を代理いたします。案件については、「犯罪による収益の移転防止に関する法律施行規則の一部を改正する命令案」等に対する意見募集等がございました。以上です。

問  長官にお尋ねします。暴力団対策についてですが、六代目山口組と池田組の特定抗争指定暴力団に指定する手続が進められているところです。その暴力団の抗争、それから、色々な違法行為について国民が危機感を抱いているわけですが、暴力団排除の取組を一層求められるかと思います。
 本日午後、全国暴力追放運動中央大会が開かれます。この大会の意義も含めまして、暴力団排除にどう取り組んでいくか、お考えをお願いします。

答 (長官)今お話ございましたように、本日午後に、全国暴力追放運動中央大会を開催いたします。この大会は、多年にわたって暴力追放運動に尽力をして、暴力団の犯罪防止に多大な功労のあった個人及び団体の方々に表彰等を行うことによりまして、暴力団排除意識の高揚と暴力追放運動の活性化を図る、そういう目的で毎年開催をしているものであります。
 私ども警察におきましては、御指摘のような暴力団の対立抗争を封じるために、暴対法の活用をはじめ、必要な警戒や取締りを行ってきているわけであります。また、併せて、地域・職域の方々の暴力団排除活動、これを積極的に推進していくということが重要であると考えております。
 先ほどの暴追大会をはじめ、地域・職域の方々との協力の下で、暴力団排除活動を更に前に進めていこうと考えており、一層の努力を積み重ねていく所存であります。

問  長官にお伺いします。令和3年度の「犯罪被害者白書」が11月22日に閣議決定されて国会に提出されました。今回の白書で「犯罪被害者等支援を目的とした条例の制定状況」や「インターネット上の誹謗中傷等に関する取組」等がトピックスとして掲載されていますが、今回の白書の特徴と、今後の被害者支援をどういうふうに充実させていくのか、所感を伺えればと思います。

答 (長官)「犯罪被害者白書」は、犯罪被害者等基本法に基づいて、毎年、政府が作成して国会に提出するということが決められているものであります。今年度の白書は、「第4次犯罪被害者等基本計画」に盛り込まれている具体的な施策の進捗状況等を紹介する内容となっております。
 今御指摘のあったものを含めて、様々な施策をトピックスとしても詳しく紹介している内容としておりますので、ぜひ国民の皆様にも参照していただきたいと思います。
 私ども警察庁としても、犯罪被害者等基本法の理念にのっとって、関係府省庁と連携しながら、犯罪被害者等を支援する取組の更なる充実に努めていきたいと考えております。

問  長官にお伺いします。福島市で、11月19日に、97歳の男性が運転する車が暴走して、はねられた歩行者が亡くなる事故が起きました。この運転していた男性は、2020年の運転免許更新時の認知機能検査では問題なかったということですが、今回の事故を受けて、高齢者の運転免許証の有効期間の短縮等、制度面の見直しを検討するお考えはあるのか、お聞かせください。

答 (長官)大変痛ましい事故であります。このたびの事故で亡くなられた方の御冥福をお祈り申し上げるとともに、負傷された方々にも、心からお見舞いを申し上げたいと思います。
 今お尋ねのありました、高齢運転者対策でありますが、令和2年に道路交通法の改正を行いまして、75歳以上で一定の違反歴のある方に対する免許証更新時の運転技能検査制度、それから、申請によるサポートカー限定免許制度を導入したところであります。いずれも今年の5月に施行をいたしました。
 私どもとしては、この新制度を効果的に運用することによって、高齢運転者による事故の防止を図っていくということが、まずは先決であろうと考えております。
 その上で、制度については、当然のことながら、不断の見直しが必要であります。先ほど申し上げた新制度の施行状況でありますとか、あるいは、今後の交通事故の発生状況等を踏まえながら、必要な対策の在り方について検討してまいりたいと考えております。