国家公安委員会委員長記者会見要旨(関連部分のみ)

1 日時 令和5年2月28日(火)16:29~16:39

2 場所 中央合同庁舎8号館5階共用会議室B

3 概要  

問   国家公安委員長として、特定小型原付等の道路交通法改正の周知についてお尋ねします。16歳から運転可能な特定小型原付については、高等学校での学校教育が必要かと思います。しかし、学校における交通安全教育というのは教育指導要領に基づいて行われているが、今のところ、新年度の教育指導要領にこれが盛り込まれるということはないと思います。この空白期間をどう対応するのかということが1点。
 それから「3ない運動」を続けている地域では、小型原付というのは原付ではないかと。そうすると、それをいたずらに教えることによって、またバイクへの興味が広がったらどうするのかということで、一律禁止にすれば簡単ではないかという方向に、どうも流れている気配があるようです。免許教育を受けていない未成年に対しての周知をどうすべきか。都道府県警察への対応、例えば、学校が「3ない運動」を行っているから我々は必要ないと言われたときに、どこでどうするのかということについてどう思っていらっしゃるのかをお尋ねしたいのですが。

答  まず、学校における交通安全教育でありますが、御承知のように特定小型原動機付自転車の運転は、免許が必要ではなく、免許は不要だと。16歳以上から可能となることから、御指摘のように特に高校生に対しても特定小型原動機付自転車に関する交通ルールの周知を図っていくことが重要だと思っております。
 このため、既に文部科学省と連絡を取りまして、警察庁から要請して、各都道府県の教育委員会をはじめとする教育関係者に対し、高校生に対して電動キックボード等に関する正しい知識を周知するよう依頼していると承知しているところでございます。
 また、文部科学省への依頼だけではなくて、各都道府県警察から各都道府県の教育委員会に対しても電動キックボード等に関する正しい知識を周知するように、それぞれ取り組んでいると承知しているところであります。
 今後、交通安全教育指針に、特定小型原動機付自転車に関する交通ルールを加えた上で、分かりやすい広報啓発資料を文部科学省にさらに提供するなどして、この交通安全教育をしっかりできるよう、警察を指導してまいりたいと思っております。
 また「3ない運動」のことでございますが、そういう運動があるということはもちろん承知しておりますが、警察としては、この「3ない運動」を勧めているわけではございません。特定小型原動機付自転車は免許が不要でございますので、高校生であれば資格はあるわけですので、むしろ交通安全教育を行う努力義務が課されることになる販売事業者やシェアリング事業者とも連携しながら、学校の外においても様々な機会を捉えて未成年に対して交通ルールを周知するよう、警察を指導してまいりたいと考えております。

問   そうであると思いまして、私も県に情報公開をしてどんなことをやっているのかと聞いています。文科省にも聞いています。大臣は1回通知したのだと、1回だけだと。県も1回だけ通知をしていると。何をしているのかといえば、それは警察からもらったものを、そのまま下におろしているだけと。何の広がりもありません。教育をどうすればいいかというのはもう少し真剣に考えるべきだと思いますが、いかがでしょうか。

答  1回だけしか通知していないと、全国的にそうだということは承知しておりません。仮に御指摘のようなことがあるならば、形式だけ通知するというのは確かに効果的ではないですから、それが実効性があるように、文部科学省のルートでも徹底するように再度依頼するなり、あるいは各都道府県警察を通じて各都道府県の教育委員会にもお願いしているかと思いますが、それも単に通知を出すというようなことであれば、しっかり徹底するように警察を指導してまいりたいと思います。