国家公安委員会委員長記者会見要旨(関連部分のみ)

1 日時 令和5年4月18日(火)9:46~9:55

2 場所 中央合同庁舎8号館5階共用会議室B

3 概要  私の方から、G7広島サミット警備対策等についてご報告いたします。
 G7広島サミットの開催が約1か月後に迫っております。また、一連の関係閣僚会合の皮切りとなる、気候・エネルギー・環境大臣会合や外務大臣会合が開催されたところであります。
 G7広島サミットや今後の関係閣僚会合において、その安全と円滑な進行を確保することは、開催国としての重大な責務であります。警察としては、広く国民の理解と協力を得つつ、総力を挙げて、国内外の要人の警護を含め、警備に万全を期する所存であります。
 また、先般、衆議院議員補欠選挙の応援演説のため、和歌山市内の漁港を訪問していた岸田内閣総理大臣に対する投てき事案が発生しました。選挙は民主主義の根幹をなすものであり、今回の暴力行為は断じて許されるものではありません。強い憤りを感じます。
 結果として今回のような事案が発生したことを受け、私からは、警察庁に対して、事案の徹底解明を図るとともに、全国警察を挙げて要人の警護に万全を期するよう、改めて指示したところです。
 今後の捜査の結果も踏まえて、一層の警護の充実強化に努めてまいります。

問  今、冒頭発言がありましたが、15日に岸田総理が衆院補選の応援演説会場で爆発物を投げつけられる事件が起きました。昨年7月にも安倍元総理の銃撃事件があって、要人警護の態勢を強化した中で起きたことになりますが、今回の警護態勢について大臣の御見解と、捜査状況や警護態勢の検証状況についてお答えいただければと思います。
 また、選挙活動が続く統一地方選や衆参の補選、さらに冒頭言及ありましたが、来月の広島のサミットに向けて、要人警護の新たな対策等があれば、お聞かせいただければと思います。

答  和歌山県警察において、被疑者を現行犯逮捕し、被疑者の取調べ、現場の検証等、所要の捜査を進めており、引き続き、事案の解明に向けて捜査を推進するものと承知しているところであります。
 また、今回の警護について、警察では、新たな警護要則に基づき、警察庁が事前に計画を確認するとともに、和歌山県警察において必要な体制を構築するなど、必要な措置は講じられていたものと承知しております。
 しかしながら、結果として今回のような事案が発生したことを受け、私からは、警察庁に対して、事案の徹底解明を図るとともに、全国警察を挙げて要人の警護に万全を期するよう、指示したところであります。
 警察庁では、G7広島サミット等の開催に伴う警備を含め、警察官の配置の増強、不審者への積極的な職務質問・所持品検査、不審物の検索等、警護の強化を全国警察に指示したものと承知しております。
 昨年の安倍元総理の警護の検証・見直しの結果、情勢の変化に的確に対応するため、警護について不断の見直しを行うとされたことから、今回の投てき事案に関する捜査の結果も踏まえつつ、不断の見直しを図ってまいりたいと考えております。

問  警護の関係でお尋ねします。大臣御自身も選挙活動をこれまでずっと行われてきたと思いますが、今回の件で改めて、選挙活動中の警護の難しさが浮き彫りになったかと思います。先ほど、警察に警護の徹底を指示されたと仰っていましたが、警察における警護の徹底だけではなく、守られる側、主催者側というか警護を受ける側の協力等も必要になってくると思いますが、政治の側に対する働き掛けを行っていくとか、そういった部分のお考えはどのようなものでしょうか。

答  警護、特に選挙中の警護については、今御指摘のように、それぞれ事前に政党あるいは候補者、関係者と擦り合わせをして行っております。特に、昨年夏の事件以降、より細かく、より丁寧に行っているものと承知しております。基本的に、警護の立場から言うと安全を第一に考える、政治家と言いますか選挙を戦う立場からみれば、私も選挙のときはやっぱり一人でも多くの方に語り掛けたい、訴えたい、あるいは集まっていただくというより身近に触れ合いたい、握手であるとかグータッチであるとか、そういう思いは当然あります。その兼ね合い、塩梅と言いますか、なかなか確かに難しいところではありますが、警察庁もその辺りを十分に加味して、現場においてよく話し合いをして納得の上で進めるように指導していると承知しております。
 具体的な警護の計画について、御承知のとおり、今までは都道府県警察に任せきりという面が強かったですが、昨年の夏以降、必ず警察庁と協議して、警察庁の考えも現実の警護に反映するシステムに変えているところです。