国家公安委員会委員長(代理)記者会見要旨

1 日時 令和5年7月13日(木)11:43~11:49

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要  本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。谷委員長が欠席のため、私が記者会見を代理いたします。案件については、高速道路における車種別の最高速度の在り方に関する有識者検討会などがございました。以上です。

問  長官にお伺いいたします。今櫻井委員からもございましたが、高速道路における大型貨物自動車等の速度規制の在り方について、有識者会議を開催して検討を行い、年内を目途に提言を取りまとめる予定であると発表されました。検討を行う背景やポイントについてお伺いできればと思います。

答 (長官)背景でありますが、今年の6月2日「我が国の物流の革新に関する関係閣僚会議」が開催されまして、そこで「物流革新に向けた政策パッケージ」というものが決定されました。その中に「高速道路のトラック速度規制の引上げ」というものが盛り込まれました。こうしたことを受けまして、この度、警察庁に有識者会議を設けて、高速道路における大型貨物自動車等の速度規制の在り方について検討することとしたものであります。
 検討に当たってのポイントでありますが、
 ○ 一つは、高速道路における大型貨物自動車の事故件数が平成23年をピークに減少傾向にあるということがあり、一方で、やはり一般的に大型貨物自動車の事故は、死亡事故等の重大事故につながりやすいということは踏まえる必要がある
 ○ もう一つのポイントとしては、車両の安全装置として、衝突被害軽減ブレーキ等が普及しつつあるということ
 こうした点が考えられるであろうと思っております。
  有識者会議では、こうした点をお示しをした上で、速度規制の在り方に関する有識者の知見をいただいて、年内を目途に提言の取りまとめをお願いしたいと考えております。

問  長官にお尋ねします。性犯罪の関係ですが、改正刑法、新法もございますが本日13日から新たな制度が施行されたところです。不同意強制わいせつ罪、不同意性交罪を始めとして大きな改正となっていますが、警察として、どのように運用に取り組んでいくかお伺いをお願いします。

答 (長官)先の通常国会で、性犯罪に関しまして、「刑法及び刑事訴訟法の一部を改正する法律」、性的姿態撮影等処罰法が成立をいたしまして、本日、これらのうち罰則部分が施行されました。
 今お話がありましたとおり、今回の改正は、構成要件の明確化によって一層的確な処罰ができるようにすることでありますとか、罪の新設、あるいは公訴時効の延長等の措置を講じておりまして、内容が多岐にわたっているということであります。
 こうしたことを踏まえまして、私ども警察庁では、その適切な運用等を図るために、 都道府県警察の幹部への指示説明はもちろんでありますが、性犯罪捜査の指導担当者への研修等を重層的に行ってまいりました。
 今回の改正趣旨等を踏まえまして、性犯罪の被害者の心情にも配意した的確な対応がなされるように、引き続き、都道府県警察に対する指導を徹底してまいりたいと考えております。

問  長官に伺います。一部週刊誌が、内閣官房副長官の木原衆院議員の親族にかかわる事案について、警視庁による捜査の公正に疑問を投げかける記事を掲載していますが、ご所見を伺います。

答 (長官)お尋ねの事案につきましては、法と証拠に基づいて適正に捜査、調査が行われたということを警視庁が明らかにしております。従って、捜査等が公正でなかったという指摘は当たらないと承知をしております。
 この事案は、警視庁において、捜査等の結果、証拠上事件性が認められない旨を明らかにしておりますので、人権上の理由から、事案の詳細についてお答えをすることは差し控えたいと思います。