国家公安委員会委員長(代理)記者会見要旨

1 日時 令和6年2月1日(木)11:20~11:25

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要  本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。松村委員長が欠席のため、私が代理いたします。案件については、令和5年度全国警察逮捕術大会及び全国警察拳銃射撃競技大会の開催についてなどがございました。以上でございます。

問  長官にお尋ねします。「桐島聡」容疑者を名乗る男が死亡しました。「桐島聡」容疑者は、「東アジア反日武装戦線」という当時の過激派集団の「さそり」のメンバーですが、70年代に起きた連続企業爆破の関与が疑われている。一連の事件では、現在も逃亡中の被疑者もいるわけですが、これらの一連の事件についての捜査、それから桐島容疑者、今回死亡した男への捜査状況、今後の捜査方針についてのお考えをお願いします。

答 (長官)今お尋ねのありました「連続企業爆破事件」のうち、韓国産業経済研究所に係る事件については、被疑者10名を特定した上で、昭和50年5月19日、8名を逮捕するとともに、同5月23日、「桐島聡」を含む2名を指名手配して、昭和57年7月12日、その指名手配した2名のうち1名を逮捕しております。
 残り1名が「桐島聡」ということになりますが、この発見・検挙に向けて、指名手配ポスターを公開・配布をして広く情報提供を依頼するなど、所要の追跡捜査を行ってきたところであります。
 現在、警視庁におきまして、病院で亡くなった「桐島聡」を名乗った男性について、指名手配中の「桐島聡」本人である疑いがあると見て、慎重に確認を進めているところであります。引き続き、必要な捜査を尽くしてまいりたいというふうに思います。また、公判中に逃亡した2名の被告人、佐々木規夫と大道寺あや子の2名でありますが、これらの者に対する追跡捜査についても決して諦めることなく進めてまいりたいと考えております。

問  長官に伺います。拳銃使用の殺人未遂事件で警察庁指定の重要指名手配犯の暴力団の幹部が今朝逮捕されましたが、その暴力団逮捕の受け止めと実態解明を含めた今後の捜査についてお聞かせください。

答 (長官)今お尋ねがありました事件は、六代目山口組の分裂を背景として、令和2年9月28日に長野県内で発生した拳銃使用殺人未遂事件であります。今日明け方でありましたが、長野県警察が、指名手配をしていた指定暴力団絆會幹部の男を宮城県内で発見・逮捕いたしました。
 今回逮捕した被疑者は、3年余にわたって逃亡を続けていたものであります。警察庁指定重要指名手配被疑者に指定をするなどして、広く情報提供を求めてまいりましたが、本日、被疑者を発見・逮捕するという経緯となっております。
 この事件は、極めて殺傷能力の高い拳銃を用いて敢行された暴力団特有の極めて凶悪な犯罪であります。今後、この被疑者の取調べ等の捜査を徹底いたしまして、本件犯行の組織的な背景を含む、事件の全容解明、ひいては対立抗争の解消に向けた努力をしてまいりたいと考えております。