国家公安委員会委員長(代理)記者会見要旨

1 日時 令和6年2月15日(木)10:45~10:49

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要  本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。松村委員長が欠席のため、私が代理いたします。案件については、絆會の指定の確認についてなどがございました。以上でございます。

問  長官にお尋ねします。無免許で電動キックボードに乗り歩行者と衝突して逃げたとして、2月8日に、愛知県警がひき逃げ容疑で男を逮捕する事案がありました。電動キックボードをめぐっては、このような危険な走行が依然として目立つという声がある一方で、仙台市では、新たにシェアリングサービスが始まる予定があるなど、利用も広がっております。警察としてこのような流れに、どのように対応していくか、お考えをお聞かせください。

答 (長官)今お尋ねがございました、いわゆる「電動キックボード」につきましては、運転免許が不要なタイプと必要なタイプ、この2つのタイプがございます。運転免許が不要なタイプは、昨年7月に道路交通法の改正によって設けられた「特定小型原動機付自転車」というものでありまして、自転車と同様の交通ルールが適用されるというものであります。もう1つの運転免許が必要なタイプは、「一般原動機付自転車等」という従来型のものになります。
 お尋ねの事案は、この運転免許が必要なタイプの電動キックボードによるものでございまして、被疑者はこれを運転免許を受けないで運転をして重傷事故を起こした上、そのまま逃走したというものであって、無免許危険運転致傷等で逮捕したという事案であります。
 こうした事故を防ぐためには、まずは、自分が運転する電動キックボードが運転免許が不要なタイプなのか、必要なタイプなのか、これをしっかり確認をしていただく必要があるというふうに思います。
 私ども警察といたしましても、それぞれのタイプに適用される交通ルールについて、関係省庁や事業者とも連携をしながら、引き続き周知・啓発に努めていきたいと考えています。
 更に申し上げますと、運転免許が必要なタイプ、すなわち、「一般原動機付自転車等」に分類される電動キックボードでありますが、これはスピードが出やすい、したがって、危険な運転によって重大な事故に繋がりやすいということでございますので、無免許などの悪質・危険な交通違反に重点を置いて、今後更に取締りを強化していきたいと考えております。
  一方で、運転免許が不要なタイプ、「特定小型原動機付自転車」に分類されるものでありますが、自転車と同様のルールが適用されるということでありますので、自転車自体の交通ルールが徹底されることが重要であると考えております。現在、検討中の道路交通法の改正作業を引き続き的確に進めるとともに、自転車に関する諸対策を進めていきたいと考えております。