国家公安委員会委員長(代理)記者会見要旨

1 日時 令和6年4月18日(木)11:19~11:24

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要  本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。松村委員長が欠席のため、私が代理いたします。案件については、「道路交通法施行規則の一部を改正する内閣府令案」等に対する意見の募集についてなどがございました。以上でございます。

問  長官にお尋ねします。ただ今ございました内閣府令案等の関係ですが、大型免許、中型免許等にAT免許を導入するという内容です。明日からパブコメを行っていくということですが、今回の対応、改正の狙い、それから、今後どういうふうに進めていくかについてのお考えをお願いします。

答 (長官)今お尋ねのあった内閣府令案等についてでありますが、トラックやバスのAT車の普及が進んでおります。また、職業ドライバー不足が問題となっているということであります。こうした状況を踏まえまして、大型免許等にAT免許を導入したいと考えております。
 大型免許等にAT免許を導入いたしますと、わざわざクラッチ・ギア操作に習熟するという必要がなくなりますので、大型免許等を取得するための負担が軽減される。それによって免許が取得しやすくなるという効果が期待できます。
 また、今回は併せて、マニュアル免許の試験方法や教習方法についても見直しを行います。クラッチ・ギア操作に係る項目については、免許の種別にかかわらずマニュアル普通車によって行えるようにすることを検討しております。教習所等がマニュアル大型車等を整備する必要がなくなりますので、その負担の軽減に資するということを狙いとしております。
 免許制度の在り方については、技術動向等を踏まえて、不断に見直しをしていく、その必要性が高まっていると思います。今後とも柔軟に対応してまいりたいと考えております。

問  長官にお尋ねします。4月15日まで、「春の全国交通安全運動」がありましたが、10日に実施した「交通事故死ゼロを目指す日」の取組も含めまして、この期間で長官がお考えになられたことがあればお聞かせください。

答 (長官)今年の「春の全国交通安全運動」におきましても、様々な関係機関・団体の方々はもちろんでありますが、非常に多くのボランティアの方々にも、通学路をはじめとして、交通安全対策に御尽力をいただきました。
 私も期間中、街中でこうした活動に従事をしておられる多くの方々の姿を目にいたしました。皆様に感謝を申し上げますとともに、交通安全意識を社会にしっかりと浸透させる上で、こうした方々の役割の大きさを、改めて実感したところであります。
 今回の期間では、4月10日の「交通事故死ゼロを目指す日」には、残念ながら死亡事故が発生をいたしましたが、期間全体を通じてみますと、死者数は55人となっております。これは前年同時期と比較をいたしまして、6人、9.8%の減少ということであります。統計の残る昭和29年の「秋の全国交通安全運動」以降、春・秋の運動期間の中では、今回が最少となっております。
 現在、自転車やペダル付き原動機付自転車をはじめとして、交通ルールの遵守が非常に大きな課題となっております。国会でも道路交通法改正案を、現在審議をしていただいているところであります。
 今後とも警察としても関係機関・団体、そしてボランティアの方々としっかりと連携をして、交通ルールが遵守されるように諸対策を推進していく所存であります。