国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 令和6年5月23日(木)11:40~11:46

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要  本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。案件につきましては、天皇皇后両陛下の岡山県行幸啓に伴います警衛について御報告等がございました。本日は以上でございます。

 問  大臣にお伺いしたいのですが、先週の17日に国会の方で改正道交法が成立いたしました。再来年の春をめどに、自転車の交通違反に反則金が科される、そして半年以内に、自転車の酒気帯びやながらスマホ、これも禁止になります。改正法の施行に向けて具体的にどのように取り組んでいかれるか、お考えをお聞かせ願えればと思います。

答 (大臣)御指摘のように、先週金曜日、5月17日に自転車への交通反則通告制度の導入等を内容といたします改正道路交通法が成立をいたしました。
 自転車は、非常に多くの国民の皆様が手軽に利用していただいている移動手段でございますので、今回の改正については、やはり国民の皆様への周知の徹底を図ることが大変重要であると考えております。
 まず、自転車への交通反則通告制度の導入等につきましては、2年以内に施行予定ではございますが、自転車の反則金の額を定める道路交通法施行令の改正といった下位法令の整備や官民連携協議会を立ち上げることとしておりますので、この効果的な交通安全教育の在り方の検討、こういった所要の準備をまずしっかりと行いまして、自転車関連事故の防止に向けまして、ルールの周知や必要な環境整備を進めるよう、警察を指導してまいりたいと考えております。
 また、6月以内に自転車運転中の携帯電話等の使用禁止と酒気帯び運転の禁止に関する罰則、また、ペダル付原動機付自転車の運転の定義の明確化の規定が施行されます。
 秋の交通安全運動をはじめといたしまして、あらゆる機会を活用し関係機関と連携をして国民の皆様方への周知を図ってまいりたいと、このように考えております。
 ちなみに、私も先週末は熊本に戻りましたので、県警本部の皆様、また県警本部長もあわせて、教育長にお話をいたしまして、ぜひ学校関係にこういった御周知、不安が広がらないように検討をいただきたいなどのお願いをしたところでもございます。私自身も事あるごとに、色んな場所でこういったお話をさせていただいて、まずは国民の皆様への周知の徹底を図ってまいりたいと考えております。

問  長官にお尋ねします。先月、衆議院補選をめぐりまして、警視庁はつばさの党の代表ら3人を公職選挙法違反、選挙の自由妨害ですが、その容疑で逮捕したところです。今回のこの事件についての長官としての受け止め、それから、この種いわゆる選挙の自由妨害にあたり得るこういった行為について、警察としてはどういうふうに対応していくか、お考えも含めましてお願いします。

答 (長官)先月施行されました衆議院東京都第15区選出議員の補欠選挙におきまして、他の陣営の候補者等が選挙運動用自動車の上で演説中に、その付近で拡声器を用いて高音量で怒号するなどして、その演説を妨害した公職選挙法違反、選挙の自由妨害の容疑で、先週17日、警視庁がお尋ねの政治団体の代表者ら3名を逮捕したところであります。
 現在、警視庁において、事件の全容解明に向けて、徹底した捜査を行っているところであります。
 選挙が公正に行われて、国民の意思が正しく政治に反映されることは、民主主義の根幹を成すものであります。仮に、公職の候補者のする選挙運動であったとしても、他の候補者の演説等を妨害する行為が許されることにはなりません。自由妨害罪の成立を妨げるものではないと理解をしております。
 私ども警察としては、選挙の自由を妨害する悪質な公職選挙法違反事件につきましては、引き続き、法と証拠に基づき厳正に対処してまいる所存であります。