国家公安委員会委員長記者会見要旨
1 日時 令和6年11月7日(木)11:20~11:27
2 場所 警察庁第4会議室
3 概要 本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。案件につきましては、「天皇皇后両陛下の大分県行幸啓に伴う警衛について」などがございました。以上でございます。
問 大臣にお尋ねいたします。11月から、改正道交法の一部が施行されまして、自転車のスマホのながら運転が厳罰化され、また、ペダル付き電動バイクについても規定が明確化されるなどしました。早速、取締りも行われているようなのですが、危険な運転への対策について、どのように今後行っていくのか。また、国民の注意点もあわせて、あらためて、お伺いできればと思います。お願いいたします。
答 (大臣)今、御指摘をいただきましたような改正道路交通法が施行されました。そこで、国民の皆様へのお願いでございますが、自転車運転時のこれら違反行為は、悲惨な交通事故につながる危険性の高い行為であるため、絶対にやめていただきたいと思います。また、自転車の安全利用のため、ヘルメットの着用や各種交通ルールの遵守をお願いしたいと思っております。
さらに、ペダル付き電動バイクにつきましては、自転車ではなく自動車や原動機付自転車に該当するということ、乗車時は、運転免許やヘルメットが必要であることを御認識いただきたいと思います。
警察におきましては、自転車のながらスマホ等の危険性に関する広報啓発を強化するとともに、事業者と連携してペダル付き電動バイク販売時における交通ルールの周知を徹底していくものと承知しております。
こうした対策に加え、自転車につきましては、運転時の危険な違反行為に対する取締りを推進し、ペダル付き電動バイクについては、交通事故や違反が増加している現状を踏まえ、無免許運転といった違反行為を厳正に取り締まるよう、警察を指導してまいりたいと思います。
問 長官にお尋ねします。先般行われました衆議院選挙ですが、期間中、警察は要人警護、警戒警備に当たったところであります。今回は、2年前の安倍元総理銃撃事件等を踏まえての対策を重ねてきた中で迎えた選挙であります。先々週の会見で、長官は「今こそ真価を問われるとき」との御発言もありましたが、今回の選挙の、警護を含む警戒警備をどう振り返られ、どう評価しているか、お考えをお願いします。
答 (長官)今、お話がございましたように、安倍元総理銃撃事件等の教訓を踏まえまして、この2年間、警護体制の強化を図ることはもちろんでありますが、街頭演説の実施が見込まれる場所について、主催者と事前に調整した上で、警察庁と都道府県警察が合同で現場を実査し、あらかじめ警護計画案を作成する予備審査等の新たな取組を進めるなど、警護の抜本的強化を図ってまいりました。
今回の衆議院議員総選挙では、総理をはじめとする警護対象者が参加する街頭演説等が全国1,200か所以上で行われました。
そのうち総理の街頭演説で申し上げますと、全体の半数以上が、先ほど申し上げた予備審査を実施した場所で行われました。また、それ以外の場所においても、予備審査の経験等を通じて、主催者からの適切な場所の提案や都道府県警察による迅速な警護計画案の策定を行うことが可能となり、選挙に伴う急きょの警護に際しても、的確に対応できたものと考えております。
もちろん、警護、警備実施は、警察のみで成し遂げられるものではありません。主催者等によって手荷物検査を行っていただいた結果、ナイフ等の危険物が発見される事例が、全国で約30件あったと報告を受けております。手荷物検査あるいは交通規制等によって、主催者、そして聴衆の方々にはかなりの御負担をおかけしました。御理解と御協力にあらためて感謝を申し上げたいと思います。
警護に100点満点はありません。その在り方については不断の見直しが必要であり、来年の参議院議員通常選挙も見据えて、主催者との連携を深化させるとともに、聴衆エリア外や高所の警戒を含め、より俯瞰した視点での警護環境の構築を進めるなど、今後とも、緊張感を緩めることなく、警護に万全を期してまいりたいと考えております。