国家公安委員会委員長記者会見要旨(関連部分のみ)

1 日時 令和7年1月10日(金)9:07~9:17

2 場所 中央合同庁舎8号館5階共用会議室B

3 概要  交通事故による死者数、昨年は2,663人で、前年比15人、0.6%の減少となりました。
 これは、政府をはじめ、関係機関・団体や国民一人一人が交通事故の防止に向け、積極的に取り組んでいただいてきた結果だと考えております。
 しかしながら、今なお多くの尊い命が交通事故で失われていることに変わりはありません。
 本日の閣議においては、私から、今後、各界各層と連携しながら、こどもや高齢者をはじめとする歩行者の安全の確保、自転車等の交通ルール遵守の徹底、飲酒運転等の悪質・危険な交通違反の取締り等の多角的な取組を、効果的かつ強力に推進していくことを発言いたしました。
 昨年11月には、自転車の酒気帯び運転や「ながらスマホ」の罰則を規定する改正道路交通法が施行されました。また、本年3月には、マイナ免許証が導入されます。
 警察においては、引き続き、交通安全対策を推進してまいりますが、国民の皆様におかれましても、交通ルールの遵守に努めていただきますようお願いいたします。
 警察では、本日1月10日を「110番の日」と設定しております。
 110番通報は、事件、事故等の発生時の迅速な初動対応に大きな役割を果たしているところでございますが、昨年1月から11月までの間の110番通報の受理の件数は、前年同期と比べて約34万件増加しており、過去最高の約964万件に上ったところでございます。そのうち、警察官による緊急の対応を要しない通報が全体の約2割であります。
 国民の皆様には、事件や事故の場合はためら躊躇うことなく110番通報をしていただく一方で、急を要しない相談等は「#9110番」(シャープ・キュウ・イチ・イチ・マル)等の各種相談電話を利用していただくなど、緊急の対応が真に必要な場合に警察が迅速・的確に対応することができるよう、110番通報の適切な利用に御協力をお願いいたします。
 また、110番通報により迅速かつ的確に対応するため、スマートフォン等を用いて、通報者が現場の映像等を警察に送信することができる「110番映像通報システム」も運用しております。110番をした方が、通信指令室の人とやり取りする中で、写真を送って良いと、送れると、協力できるということになれば、通信指令室の方からショートメール等でアドレスが送られてきまして、そこをクリックすることによって写真も送れるということになっておりますので、通報時のこういったシステムをぜひ御使用いただいて、警察に御協力をいただければと思っております。

 

問   2024年の交通事故の死亡の結果について、2025年の現実的な交通死亡事故抑止について教えてください。先ほどもお話がありましたけれども、東京都ではコロナ禍の減少を帳消しするような増加傾向にあります。あと、四輪車の事故も増えています。何よりも交通安全基本計画の達成が難しい状況だと思います。この状況を受けて、どのようにお考えなのか、御所見をお願いいたします。

答  第11次交通安全基本計画の目標は、24時間死者数を、令和7年までに2,000人以下という目標になっておりまして、これにはより一層の努力が必要だということは認識をいたしております。
 今回は前年よりは15人減少したということで、一定の成果は出てきたということは考えてはおりますが、より一層、これを進めていかなければならない。特に、昨年11月末現在で見ると、自動車乗車中と歩行中の死者が増加をしているということです。いずれも、65歳以上の高齢者がその半数を超えているということでございますので、高齢者及びこどもの安全の確保、歩行者及び自転車の安全確保と遵法意識の向上、生活道路における安全確保といったような視点を重視し、効果的な対策を講じるよう、警察を指導してまいりたいと思っております。