国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 令和7年1月30日(木)11:00~11:05

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要  本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。案件につきましては、インターネット・ホットラインセンターにおける犯罪実行者募集情報対策の強化についてなどがございました。私からは以上でございます。

 

問  大臣にお尋ねします。ただ今ありましたインターネット・ホットラインセンターの関係ですけれども、運用ガイドライン改定案をパブコメにかけますということで、いわゆる「闇バイト」情報に絡むものなどが内容になっています。今回の改定の内容・ねらいについてお願いします。

答 (大臣)警察では、いわゆる「闇バイト」強盗を始めとする犯罪を抑止するため、「ホワイト案件」といった記載を用いて犯罪の実行者を募集しているとみられるSNSへの投稿については、サイト管理者等への削除依頼の取組を推進しているところでございますが、しかし、なかなか犯罪者の募集とは一見してわからないようにして、工夫をして投稿する例もみられているところであります。
 そこで、このような投稿への対策を強化するため、昨年12月に犯罪対策閣僚会議でとりまとめられた緊急対策では、募集者の氏名、住所等が記載されていないなど、職業安定法に違反する募集についても削除する対象とされたところでございまして、それに基づいて、総務省におけるガイドラインにおきましても、これを削除するようにということで、検討中のガイドラインに盛り込むことになりました。つきましては、警察庁が事業委託するインターネット・ホットラインセンターにおきましても、これに対応すべく、運用ガイドラインの改正に向けたパブリックコメントを実施することとしたものでございます。
 この改定とあわせて、インターネット・ホットラインセンターの体制強化も実施する予定であり、これらにより、犯罪実行者募集投稿の迅速かつ実効的な削除が期待をされているところでございます。今後とも、関係省庁と連携し、しっかりと取組を推進するよう、警察を指導してまいりたいと思います。

問  長官にお伺いいたします。今月28日・29日に、第27回アジア・太平洋薬物取締会議が開催されました。この会議が行われた意義や成果についてお聞かせください。

答 (長官)今、御指摘ありました、アジア・太平洋薬物取締会議、いわゆるADEC(エイデック)は、本年で27回目となります、警察庁が主催します薬物取締に関する国際会議でありまして、アジア・太平洋の国・地域等から24か国・地域、3国際機関の約100名の薬物取締の担当者等が参加したところでございます。
 今回の会議におきましては、我が国では、覚醒剤や大麻の乱用が問題となっている一方で、アメリカではフェンタニル等の合成麻薬が大きな問題となっているなど、各国がそれぞれ深刻な問題に直面していると、そういったことへの認識を共有した上で、各国への密輸の事例として、例えば、特定の犯罪組織が、当局の摘発を回避するために、アジアや太平洋諸国の国々を中継地として経由させるケースがあることなどについて情報共有をしたほか、薬物密輸等に対する各国の捜査手法等について意見交換を行いました。大変有意義な会合であったと感じております。
 この本会議を通じまして、各国のハイレベルな担当者が顔の見える関係を構築することができ、各国取締機関の協力関係をより強固なものにすることができたと考えておりまして、今後、これを生かしまして、国際的なオペレーションを実施するなど、国境を越えた薬物犯罪の国際捜査を更に強力に進めてまいりたいと考えております。