国家公安委員会委員長(代理)記者会見要旨

1 日時 令和7年4月24日(木)11:19~11:24

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要  本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。坂井委員長が欠席のため、私が記者会見を代理いたします。案件については、道路交通法施行令の一部を改正する政令案等に対する意見の募集についてなどがございました。以上です。

 

問  長官にお伺いいたします。自転車の反則金の額が初めて規定されるなどの道交法施行令改正案について、パブリックコメントが開始されますけれども、改正概要と長官の受けとめを教えていただければと思います。

答 (長官)まず、今回の政令の改正案の概要についてでございますが、昨年5月に公布された道路交通法の一部を改正する法律によりまして、自転車をはじめとする軽車両に交通反則通告制度、いわゆる青切符が導入されることなどに伴いまして、新たに反則行為と反則金の額等を定めるものでございまして、改正法の施行日である令和8年4月1日の施行を予定しております。
 この改正案では、現行の原動機付き自転車の規定を参考に、自転車の反則金の額を、例えばでございますが、携帯電話等を保持して運転する、いわゆるながらスマホについては1万2千円、信号無視、右側通行、歩道通行等の通行区分違反については6千円、一時不停止については5千円等とするものでございます。
 次に、今回の改正案を策定したことの受け止めでございますが、この改正法自体が、自転車の悪質・危険な違反行為による事故が増加している状況等にかんがみまして行われたものでありまして、御指摘のとおり、今回初めて、自転車の違反行為が交通反則通告制度の対象とされるものでございます。警察といたしましては、この改正法の施行までの間に、自転車も自動車等と同様に車両であり、基本的な交通ルールを遵守する必要があること、悪質・危険な違反行為については、改正法の施行後は反則金の対象となるといった点につきまして、国民の皆様に丁寧に周知を図りまして、自転車の安全な運転を促していくことが大変重要だと認識しております。
 今後とも、新たな制度運用のための諸準備を適切に進めまして、自転車の総合的な安全対策を強化してまいりたいと考えております。

問  長官にお尋ねします。警察庁の業務における生成AIの活用についての検証実施結果がまとまったところです。今回の結果を踏まえまして、警察庁の業務に生成AIをどのように活用していくのか、お考えをお願いします。

答 (長官)この生成AIを含む先端技術の積極的な導入は、警察業務の合理化・高度化を図る上で非常に重要な課題であると考えております。
 しかしながら、この生成AIにつきましては、一般的に、インターネット上のクラウドサービスとして提供されているため、そのままでは機微な情報を入力することができないなど、警察業務では十分な活用を図ることが難しい状況にあったと認識しております。
 そこで、今回の調査研究におきましては、警察庁にクローズドで生成AIを利用できる環境を構築いたしまして、実際の業務に試行的に活用し、合理化・高度化の効果を検証したというものでございます。
 この検証結果といたしまして、警察の情報システムにおいて使用するソフトウェアのプログラムコード生成等の機能におきまして、既に実際の業務で活用可能なレベルにあるということ、加えまして、匿名・流動型犯罪グループの実態解明等に関しまして、分析業務の高度化の可能性があるということなどが確認できたところであります。
 今後は、有用性が確認された機能につきましては、実業務における生成AIの活用を進めるとともに、最新のAI技術を継続的に導入し、生成AIの機能向上を図ることなどによりまして、今申し上げました匿名・流動型犯罪グループの分析業務等におきましても、この生成AIの活用が進むように取組を更に強化してまいりたいと考えております。