国家公安委員会委員長記者会見要旨
1 日時 令和7年7月3日(木)11:35~11:40
2 場所 警察庁第4会議室
3 概要 本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。案件につきましては、天皇皇后両陛下のモンゴル御訪問に伴う警衛についてなどがございました。以上でございます。
問 大臣にお尋ねします。参議院議員選挙ですけれども、本日公示されました。選挙期間中、警察は要人警護、演説会場での聴衆の安全確保に取り組むわけですけれども、例えば、ローン・オフェンダー対策なんかも課題かと思うのですけれども、今回の選挙の警護・警備にどのように取り組んでいくか、お考えをお願いします。
答 (大臣)御指摘のとおり、本日、第27回参議院議員通常選挙が公示されました。
安倍元総理銃撃事件が、正に3年前の参議院議員通常選挙期間中に発生しております。また、岸田前総理に対する爆発物使用襲撃事件も、衆議院議員補欠選挙の期間中に発生したことを踏まえ、要人等に対する襲撃事件を二度と起こさせないという強い決意の下、警察としては、参議院議員通常選挙に伴う警護を徹底するとともに、ローン・オフェンダー等対策に万全を期す必要があるものと認識をいたしております。
そこで、今次参議院議員通常選挙におきましては、主催者と連携した手荷物検査や金属探知検査の確実な実施、高所対策の強化等の各種対策を講じるとともに、ローン・オフェンダー等による違法行為の未然防止のため、新たに「警察庁LO脅威情報統合センター」を設置し、警察庁を司令塔として、全国警察が一体となって対策を推進することとしているとの報告を受けております。
選挙は民主主義の根幹を成すものであり、選挙期間中の違法行為の未然防止及び警護対象者と聴衆の安全確保に万全を期すよう、引き続き警察を指導してまいりたいと思います。
国民の皆様には、演説会場における手荷物検査等、御不便をおかけすることになりますが、何とぞ御理解、そして、御協力のほど、よろしくお願い申し上げたいと思います。
問 楠長官に伺います。米国など海外で問題になっている合成麻薬「フェンタニル」について、米国へ密輸していた組織の幹部が日本から指示していた疑いが浮上しました。報道への受け止めと、フェンタニルを巡る取締りの現状、流入を防ぐ対策について、お考えをお聞かせください。
答 (長官)御指摘の報道につきましては承知しております。このフェンタニルにつきましては、米国等ではその乱用が大きな社会問題となっておりまして、我が国におきましても、麻薬及び向精神薬取締法により規制されているところであります。警察といたしましては、法と証拠に基づき、刑事事件として取り扱うべきものがあれば、厳正に対処する必要があると認識しているところでございます。
それから、警察庁におきましては、これまでのところ、フェンタニルに関連する検挙事例といたしまして、合法的な使用を認められた医療用フェンタニルの目的外使用事案2件を把握しているところであります。
警察といたしましては、今後ともフェンタニルを含め、麻薬等の違法薬物につきまして、関係省庁のほか、国連薬物・犯罪事務所等の国際機関と緊密に連携の上、密輸出入はもちろんのこと、製造、販売、所持・使用等につきましても、厳格に取り締まってまいりたいと考えております。