国家公安委員会委員長記者会見要旨(関連部分のみ)

1 日時 令和7年11月4日(火)11:08~11:15

2 場所 中央合同庁舎8号館5階共用会議室B

3 概要  

 

問   交通事故の死者数の推移について、大臣の御所見をお願いしたいと思っております。11次の交通安全基本計画では目標2,000人以下ということにしておりますが、すでに達成できないということが確定しているのではないかと思われます。長期計画は予測が難しいと思われますけれども、生身の人間の不幸の数をカウントしているわけですから、計画が達成できないという場合にはフォローアップが必要ではないかと思います。大臣の御所見をお願いいたします。

答  ただ今御質問いただきました件でございますが、本年10月末現在の交通事故の死者数は2,005人でございます。前年同期比123人、確かに5,8%の減少となっておりますが、残念ながら、第11次交通安全基本計画の令和7年までに死者数を2,000人以下にするという目標は、御指摘のとおり、達成できなかったところでございます。今、お話がありましたとおり、一人でも交通事故で亡くなる方を減らすよう、引き続き、強力に交通安全対策を進めていかなければならないと認識をしております。
 今の話は、例年、秋から年末にかけて交通事故死者数が増加する傾向があるということも踏まえていると思いますが、特に、夜間における歩行中の死者数、さらには、飲酒運転による死亡・重傷事故が増加するといった特徴がみられると認識しております。
 これらを踏まえて、警察では関係機関・団体と連携して、歩行者に対する反射材の着用促進、それから、運転者に対する薄暮時の早めのライト点灯を呼びかけるとともに、飲酒運転の取締りを踏まえながら、いわゆる飲酒運転対策をより一層推し進めなければならないと思っております。
 そして、あとフォローアップという話でございますが、これまでも交通安全基本計画の期間中、毎年、死亡事故発生状況の分析等を行いながら、その結果というものを踏まえつつ、各種事故防止対策を講じているところでございますので、令和8年度から新たに始まる次期交通安全基本計画の期間中においても、同様の取組を講じてまいるよう警察を指導してまいりたいと考えております。

問   厳しいようですけれども、大臣、就任されてから交通事故に関しての言及、一度もなかったような気がします。少し減っているからいいんじゃないかとか、自動運転がこれから出てくるので事故は減るんじゃないかというような安心感というか、そういったような感覚が蔓延していて、力が削がれているようなところはないのでしょうか。

答  私自身、記者会見において、交通事故対策、またその状況についての発言がなかったという話でございますが、就任後の記者会見において、様々な事柄を発言する機会、他の案件等もございました。決して交通事故、また、さらにその対策、事故原因究明を、次の交通安全基本計画においてそれを脇に置くという認識はございません。当然、この時期のみならず、さらなる交通事故、また、それにより亡くなる方がいないよう、しっかりと我々は心して取り組むこと、このことに変わりはございません。