国家公安委員会委員長(代理)記者会見要旨

1 日時 令和7年11月20日(木)11:29~11:32

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要  本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。あかま委員長が欠席のため、私が記者会見を代理いたします。案件については、令和7年度サイバーコンテストの実施結果についてなどがございました。以上です。

 

問  長官にお尋ねします。ただ今委員からもございましたサイバーコンテスト、今年度行われたとのことです。サイバー空間をめぐる情勢は厳しいわけですけれども、サイバー分野の人材の育成・強化というものが求められているところです。今回のコンテストの意義も含めまして、サイバー人材の確保についての取組について、お考えをお願いします。

答 (長官)ランサムウェア被害の報告件数が令和7年上半期は過去最多に並んでいるほか、匿名・流動型犯罪グループが関与しているとみられる特殊詐欺とSNS型投資・ロマンス詐欺の被害総額は、本年9月末時点で既に昨年を上回っており、サイバー空間の匿名性を打破し、中核的人物を検挙するためには、サイバー部門の一層の活躍が不可欠であると考えております。
 また、サイバー攻撃に対処するため、アクセス・無害化措置について定める改正警察官職務執行法が来年秋に施行されることとなっておりますので、全国警察が一丸となってサイバー人材の確保・育成を推進し、対処能力の向上を図ることが喫緊の課題であると認識いたしております。
 このような情勢を踏まえまして、本年度のサイバーコンテストにおきましては、より実践的な技能を確認できるように、従来から実施しておりました「サイバー捜査部門」及び「デジタル・フォレンジック部門」に加えまして、サーバーの脆弱性を発見するなどの実務能力を確認する「オフェンシブ・セキュリティ部門」を新たに創設して実施したところでございます。その結果、優秀なサイバー人材を各部門ごとに幅広く発掘することができ、まさに時宜に適った大変意義深い取組であったと考えております。
 また、全国警察におけるサイバー人材の確保・育成を着実に進めていくためには、今申し上げましたサイバーコンテストに加えまして、サイバー人材確保に向けた採用活動の強化、警察学校におけるサイバー人材育成の強化等の取組も、これまで以上に強力に推進することが、極めて重要であると考えております。
 警察庁及び都道府県警察が緊密に連携いたしまして、このようなサイバー人材の確保・育成方策を着実に推進することにより、サイバー空間における国民の皆様の安全と安心を確保できるよう努めてまいりたいと考えております。