国家公安委員会委員長記者会見要旨
1 日時 令和8年1月8日(木)11:01~11:06
2 場所 警察庁第4会議室
3 概要 本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。案件については、「金融サービスを悪用したマネー・ローンダリングへの対策に関する懇談会」の報告書についてなどがございました。以上でございます。
問 大臣にお尋ねします。昨年末、マネロン対策の有識者懇談会で報告書が取りまとめられました。現状の課題と、警察がそれを踏まえて今後のマネロン対策をどのように進めていくのか、法改正の見通しを含めて、大臣にお尋ねいたします。
答 (大臣)匿名・流動型犯罪グループが関与する特殊詐欺、SNS型投資・ロマンス詐欺等の被害は極めて憂慮すべき状況にあります。これらの犯罪においては、いわゆる金融サービスがマネー・ローンダリングに悪用されている実態がみられるところであります。
そうしたことを踏まえて、警察庁では、昨年9月から、各方面の専門家からなる有識者懇談会を開催いたしまして、金融サービスを悪用したマネー・ローンダリングへの実効的な対策について議論を行っていただいたところでございます。このたび、報告書が取りまとめられました。
本報告書においては、大きく3つございまして、近年の特殊詐欺等の被害の急速な増加の状況を踏まえて、預貯金通帳の不正譲渡等の罰則を強化する必要があること、次に、新たなマネロンの手口である、いわゆる「送金バイト」を利用する行為は、預貯金通帳の不正譲渡等の脱法的行為であり、新たに罰則を設ける必要があること、さらに、預貯金口座等の犯罪利用防止のための新たな対策として、警察が「架空名義口座」を利用した措置を講ずることができるようにする必要があること等が対策の方向性として示されたものと承知しております。
この報告書で示された対策は、いずれも可及的速やかに講ずるべきものであることから、早急に「犯罪収益移転防止法」の改正法案を取りまとめるよう、警察を指導してまいりたいと思っております。
問 長官にお尋ねします。昨年末、国家安全保障会議ですけれども、「アクセス・無害化措置の運用に関する指針」がまとめられたところです。いわゆる能動的サイバー防御、ACDに関するものですけれども、このACDに警察としてどのように取り組むか、今後の時期的な見通しも含めまして、お考えをお願いします。
答 (長官)お尋ねの能動的サイバー防御につきましては、政府や重要インフラ等のシステムへのサイバー攻撃の懸念が急速に高まっており、我が国の安全保障上の大きな懸念となっていることを踏まえまして、昨年の通常国会で成立いたしました「サイバー対処能力強化法」及び「同整備法」により導入されたものであり、警察は、攻撃側サーバーへの「アクセス・無害化措置」を講ずることができることとされたところであります。
この「アクセス・無害化措置」は、警察に新たに課せられた極めて重要な任務であると認識いたしておりまして、警察といたしましては、「アクセス・無害化措置」が、国家安全保障の観点から整合性のとれた形で行われるよう、事案の内容に応じて、国家安全保障局、国家サイバー統括室と緊密に連携しつつ、防衛省・自衛隊とのシームレスな対応を行うことにより、サイバー攻撃による被害の防止を図る必要があると考えております。
そのような観点から、警察庁では、施行に向けて、人材の確保・育成や資機材の整備といった人的・物的基盤の強化による体制整備を図るなど諸準備を進めているところであります。
この「アクセス・無害化措置」に関する「整備法」の規定の施行日は、今後、政令で定めることとされておりますが、本年秋頃までには施行される見込みであると承知しております。昨年末に定められた「アクセス・無害化措置の運用に関する指針」は、この運用開始に先立ちまして、具体的な事案の発生時における国家安全保障会議の関与の在り方等の運用要領を定めたものであると承知いたしております。
警察といたしましては、この指針も踏まえつつ、引き続き、運用開始に向けた諸準備を継続し、サイバー対処能力の一層の向上を図ってまいりたいと考えております。