国家公安委員会委員長(代理)記者会見要旨
1 日時 令和8年2月26日(木)11:35~11:41
2 場所 警察庁第4会議室
3 概要 本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。あかま委員長が欠席のため、私が記者会見を代理いたします。案件については、令和7年における交通事故の発生状況についてなどがございました。以上です。
問 長官にお伺いします。令和7年の交通事故の発生状況がとりまとめられましたけれども、今回の特徴と、今後の警察の対策について、お伺いできればと思います。
答 (長官)令和7年の交通事故死者数は、2,547人で、前年比で116人減少し、統計が残る昭和23年以降で、最少となりました。
その一方で、今もなお多くの尊い命が交通事故で失われているところであり、官民が連携し、交通事故の特徴を踏まえた交通事故防止対策を一層強化する必要があると考えております。
そこで、昨年の交通事故の特徴でありますが、歩行者につきまして、歩行中死者に占める高齢者の割合は約7割と依然として高水準となっていること、自転車について、対歩行者の交通事故件数は過去20年間で最も多い3,269件で、そのうち歩道及び横断歩道での事故が約6割を占めているほか、自転車乗用中の死者の約8割に、信号無視や一時不停止等の交通違反があること、悪質危険な運転については、飲酒運転や「ながらスマホ」による事故が依然として後を絶たず、これらの違反による自動車や原動機付自転車の事故の死亡率をみますと、飲酒運転は約7.1倍、「ながらスマホ」は約3.4倍と、格段に高くなっていることなどが挙げられるところであります。
こうした状況を踏まえまして、警察といたしましては、交通事故でお亡くなりになる方が一人でも少なくなるよう、関係機関・団体と連携しながら、歩行者対策として、高齢者に対する交通安全教育や、歩行者に対する街頭指導等の強化のほか、本年9月に施行される、生活道路における法定速度の時速30キロメートルへの引下げに向けた広報啓発の推進、自転車対策として、本年4月の自転車の違反行為に対する青切符導入に向けた、「自転車ルールブック」や「自転車の交通安全教育ガイドライン」を活用した、自転車の基本的な交通ルールの周知及び自転車の交通安全教育の充実、悪質危険な運転対策として、飲酒運転や「ながらスマホ」の危険性についての広報啓発と厳正な取締りの強化といった取組を実施するなど、交通事故分析結果を踏まえた多角的かつ効果的な対策を講じてまいりたいと考えております。
問 長官にお尋ねします。昨年の少年非行、それから、子供の性被害の状況がまとまったところです。子供でいうと、SNSをきっかけにした犯罪に巻き込まれるケースが、引き続き目立っております。今回の状況の特徴をどうお考えか、それを踏まえて警察としての取組について、お考えをお願いします。
答 (長官)まず、少年非行の特徴でありますが、刑法犯少年の検挙人員は、2万4,416人で、戦後最少であった令和3年から4年連続で増加しており、匿名・流動型犯罪グループに関与して検挙された者のうち、強盗では約38%が、詐欺では約14%が、少年であったこと、それから、特別法犯では、大麻事犯での検挙人員が1,373人で、過去最多となったことに加え、不正アクセス禁止法違反での検挙は少年が3割を超えて依然として高水準で推移しているほか、昨年までほとんどみられなかったオンラインカジノ利用での検挙・補導人員については27人に急増しており、注視が必要であることなどが挙げられます。
警察では、少年の犯罪加担を防止するため、匿名・流動型犯罪グループやその人的供給源となっている非行集団からの少年の離脱支援や各種学校と連携した非行防止教室における啓発の更なる充実を図るとともに、少年の大麻乱用やオンライン上の非行を防止するため、SNSを活用し、有職・無職少年も含めた、積極的な情報発信・広報啓発の実施等の取組を、関係機関・団体等とも緊密に連携して推進していきたいと考えております。
次に、子供の性被害の特徴でありますが、SNSに起因する事犯の被害児童数が1,566人と、引き続き高水準で推移しており、特に、昨年は小学生の被害が過去10年で最多の167人となるなど、性被害の低年齢化の傾向がみられること、生成AI等による画像加工技術の進展に伴い、その悪用により児童の画像が性的に加工される、いわゆる性的ディープフェイク被害といった新たな類型の性被害もみられることが挙げられるところであります。
このような子供への性的搾取事案に対しましては、被害者に寄り添いつつ、法と証拠に基づき厳正な取締りを行うことはもとより、その被害防止を図っていくことが何よりも重要であると考えており、警察といたしましては、児童を誘引等するSNS上の不適切な書き込みに対する注意喚起と警告活動、小学生等の低年齢層の被害実態等を踏まえ、年齢に応じたインターネット・リテラシーの向上や適切なフィルタリングの設定等の啓発活動、関係機関、SNS事業者団体等と連携した、性的ディープフェイク被害を含む各種性被害等から子供を守るための社会全体での取組等を一層推進していきたいと考えております。