国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 令和8年6月18日(木)11:20~11:26

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要  本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。案件については、令和7年度中における犯罪被害給付制度の運用状況についてなどがございました。以上でございます。

 

問  大臣にお尋ねをいたします。令和7年度中の犯罪被害給付制度の運用状況がとりまとめられ、今回、最低給付額が大幅に引き上げられて初めてのとりまとめとなりますが、今回の給付状況の特徴や傾向と、それを踏まえ、今後の給付制度の運用をどのように進めていくのか、お考えをお聞かせいただければと思います。

答 (大臣)今お話ありました、犯罪被害給付制度の抜本的強化を図るため、令和6年6月に政令を改正し、各給付金における基礎額の一律引上げ、遺族給付金の基礎額における加算額の新設により、給付水準を大幅に引き上げたところであります。
 その結果でございますけれども、遺族給付金、重傷病給付金、障害給付金の裁定総額は、前年同期比約3億6,000万円、約37%増の約13億3,600万円となり、大幅な増額となったほかに、遺族給付金のうち、改正後の制度が適用されたものについては、被害者一人当たりの平均裁定額が、昨年度に引き続き1,000万円を超えるなど、犯罪被害給付制度の抜本的な強化の効果が出たものと認識しております。
 また、警察庁では、全ての障害の程度が確定していないなどの理由で、犯罪被害者等給付金の支給の裁定を速やかに行うことができない場合には、仮給付の検討を行うよう、都道府県警察に対して指示しており、令和7年度中の仮給付件数については、過去最高となったものと承知しております。
 今後とも、犯罪被害給付制度の迅速かつ適正な運用を図ることにより、犯罪被害者や御遺族の精神的・経済的打撃を緩和し、再び平穏な生活を営めるように支援するよう、警察を指導してまいりたいと考えております。

問  長官にお尋ねします。特殊詐欺対策で、東南アジア担当のリエゾンをこのたびタイに派遣したところです。関係各国との連携強化が目的とのことですけれども、今回のリエゾン派遣に至る背景・理由、それから、リエゾンに対する期待・効果等、お考えをお願いします。

答 (長官)令和7年中の特殊詐欺の被害額は、前年比約64%増の約3,257億円となり、過去最悪を記録し、今年に入ってからも増加傾向が続き、4月末現在での1日当たりの被害額が約10億円となるなど、極めて危機的な状況と認識いたしております。
 このような状況の背景として、東南アジア諸国に設置された海外拠点に、犯罪実行者募集、いわゆる「闇バイト」で日本人の架け子等を集め、国際電話番号を使用して国内の被害者に電話を架け、ニセ警察詐欺等を実行している実態が認められるところであります。このような海外拠点の摘発と中核的人物の実態解明・検挙のためには、国内における捜査の強化はもちろんのこと、外国捜査機関との連携強化、とりわけ、個々の現場の情勢を踏まえた実務担当レベルでの協力関係の強化が死活的に重要であると認識いたしております。
 このような認識の下、今般、これまで実施してまいりました警察庁幹部による東南アジア諸国の幹部とのハイレベルでの個別捜査事案の協議に加えまして、東南アジア担当のリエゾンを、先ほど御指摘のとおり、タイ王国に配置することによりまして、東南アジア諸国の捜査機関との信頼関係をより一層強固なものとし、東南アジア諸国の拠点から敢行される特殊詐欺への対策を更に強化することとしたものであります。
 このリエゾンの配置によりまして、平素からの情報交換による現地の特殊詐欺情勢に関する情報収集・分析、我が国における捜査等により海外拠点等に関する情報を入手した場合における迅速な情報提供と捜査協力の要請、外国捜査機関が海外拠点を摘発した場合の迅速な情報収集・初動対応といった、実務担当レベルでの協力・連携が効果的に行われることを期待いたしております。
 警察庁といたしましては、今後とも、東南アジア諸国と緊密に連携し、海外拠点において活動する特殊詐欺グループの撲滅に向けて各種対策を強化してまいりたいと考えております。
 また、このような取締り面の強化に加えまして、抑止面の対策として、海外の犯人からの電話を直接受けないよう、国際電話の利用休止の呼び掛けや、「警察庁推奨アプリ」の普及促進等の取組につきましても、引き続き強力に推進してまいりたいと考えております。