国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 令和8年11月5日(木)10:56~11:01

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要  本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。案件については、「チャイルドシートの使用義務に関する有識者検討会」の開催についてなどがございました。以上です。

 

問  大臣にお尋ねさせていただきます。警察庁がチャイルドシートの使用義務の対象拡大等、制度的な見直しの必要性を議論するために、近く、有識者検討会を設置するとのことですけれども、設置に至る背景や今後の検討の方向性について、教えていただけますか。

答 (大臣)現行の道路交通法では、6歳未満の幼児については、チャイルドシートの使用、6歳以上13歳未満の児童については、体格等によりシートベルトが装着できない者を除き、シートベルトの装着がそれぞれ義務付けられています。現在、警察では、運用上の措置として、体格等によって適切にシートベルトを装着できない児童については、チャイルドシートを使用するように呼び掛けております。
 しかしながら、近時、体格等により適切にシートベルトを装着できない児童が、無理にシートベルトを装着した場合に、シートベルトによる腹部圧迫等により外傷を負う可能性があることから、このような児童については明確に基準を定め、道路交通法上のチャイルドシートの使用義務の対象とすべきとの御指摘がなされているところであります。
 そこで、こうした情勢を踏まえ、警察庁において、御指摘の有識者検討会を開催し、体格等によりシートベルトを装着することができない児童の制度上の取扱いについて各方面の専門家による検討を行っていただくこととしたものであります。
 今後、検討会における議論も踏まえつつ、制度の見直しも含めてしっかり検討を進めていくよう、警察庁を指導してまいります。

問  長官にお尋ねします。特殊詐欺の対策の一つとして、警察と金融機関が情報を共有する新たな取組が来週から始まるとのことです。不正利用口座の情報を共有して、お互いに情報提供するという枠組みだと思いますが、今回の新たな枠組みを作るに至った経緯、ねらい、今後の取組の方向性について、お考えをお願いします。

答 (長官)まず、特殊詐欺の被害でございますが、本年9月末の被害額が前年同期比約23%増の約2,610億円に上り、一日当たりの被害額は約10億円に達しているところであります。このまま推移すれば、過去最悪であった昨年の被害額を上回る状況にあるなど、極めて深刻な情勢にあると認識いたしております。
 特殊詐欺におきましては、預貯金口座が被害金の主要な移転手段として用いられており、被害の未然防止・拡大防止のためには、警察と金融機関との一層の連携強化が重要であると考えております。
 そのため、これまで警察では、特殊詐欺の被害金が振り込まれた不正利用口座を把握した場合には、当該不正利用口座の情報を金融機関に提供し、金融機関において、当該不正利用口座への振込を行っている顧客を検出して警察に情報提供し、警察が、当該顧客に接触して聴取することで、被害者を新たに発見するという「情報共有型連携」を、主として都道府県単位で実施し、特殊詐欺の被害拡大防止に取り組んできたところでありますが、今般、警察庁と都市銀行、ネット銀行等との間で新たに協定を締結することにより本取組を更に発展させ、警察庁が不正利用口座に関する情報を一元的に集約して金融機関に提供するという、「情報共有型連携」の全国一元運用を、令和8年11月9日から開始することとしたものであります。
 このような取組によりまして、より多くの金融機関に不正利用口座情報が提供されることになるとともに、提供先に多くの顧客を有する都市銀行やネット銀行等が含まれるようになることから、より多くの潜在的な被害者の発見につながり、特殊詐欺の被害の拡大防止が更に図られるものと期待しているところであります。
 警察庁といたしましては、今後とも金融庁等との関係機関や金融機関等と緊密に連携し、こうした官民一体となった取組を一層推進するなど、深刻な状況にある特殊詐欺被害の抑止に向けて更なる取組を進めてまいりたいと考えております。