定例委員会の開催状況

第1 日 時 平成20年15(木)

午前10時00分 午前110

第2 出席者 泉委員長、佐藤、吉田、葛西、長谷川、田尾各委員

長官、次長、官房長、生活安全局長、刑事局長、交通局長、警備局長、情報通信局長

首席監察官、国家公安委員会会務官

第3  議事の概要

  議題事項

(1)人事案件について

官房長から、「5月13日付け人事案件1名について発令していただきたい」旨の説明があり、原案どおり決定した。

(2)公益法人制度改革への対応について

官房長から、公益法人制度改革への対応として、銃砲刀剣類所持等取締法施行規則及び警備業法施行規則の一部改正等を行うための意見公募手続について説明があり、原案どおり決定した。

吉田委員より、「警察庁の所管法人は48法人であり、他省と比べ少ないと思うが、何か問題点はあるのか」旨、質問し、官房長から、「当庁所管の法人については、公益性の認定基準をクリアできるものが多いと思うが、更に個別に検討し、問題のないようにしていく」旨、交通局長から、「交通局関係では、いわゆる道路特定財源との関係で、3法人が道路関連公益法人として集中点検の対象となっており、先行する形で検討が進められている」旨の説明があった。

(3)保有個人情報の不開示決定に係る異議申立てに関する決定について

国家公安委員会会務官から、国家公安委員会委員長が行った保有個人情報不開示決定に対してなされた平成19年10月26日付けの異議申立てについて、情報公開・個人情報保護審査会からの答申を踏まえ、棄却することとしたい旨の説明があり、原案どおり決定した。

(4)「道路交通法施行規則の一部を改正する内閣府令案」等について

交通局長から、道路交通法の一部を改正する法律の施行等に伴う「道路交通法施行規則の一部を改正する内閣府令案」等について説明があり、原案どおり決定した。

(5)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について

国家公安委員会あての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、一部修正の上、その内容を了承した。

 2  報告事項

(1)国会の状況について

官房長から、最近の国会の状況について報告があった。

(2)監察の取扱い事案について

首席監察官から、大阪府警察の巡査が、児童2名に対する児童買春をしたとして、4月30日に通常逮捕された事案に関し、同府警察は、5月14日、同巡査を懲戒免職処分とするとともに、監督責任として、上司を本部長注意の措置とした旨の報告があった。  

(3)平成19年中の警察安全相談の状況について

生活安全局長から、平成19年中の警察安全相談の取扱件数は、約129万件で、前年に比べ約7.5%減少したことや相談内容の変遷の状況、今後の取組みについて報告があった。

(4)平成19年度警察情報セキュリティ監査結果等について

情報通信局長から、警視庁における情報流出事案の発生を受けて昨年6月に実施した緊急対策の実施状況、外部記録媒体の管理状況、庁舎外持ち出し管理状況等の確認を行うため、警察庁内部部局18所属並びにすべての附属機関、地方機関及び都道府県警察を対象に実施した監査結果及び今後の対応について報告があった。

また、情報通信局長から、皇宮警察に関する情報流出事案が発覚した旨の報告があった。

3 その他

(1) 吉田委員より、「最近、女子高校生が殺害される事件が続発したり、少年が白鳥を殴り殺す事案や各地で街頭のチューリップが切り取られる事案が発生するなど、社会的な関心を引く種々の事案が相次いでいる。茨城県の白鳥撲殺事件については、犯人の少年は『羽を広げて抵抗する白鳥を殺すのが楽しかった』と供述していると報道されているが、どうしてこのようなことをする少年がいるのか。社会学者やジャーナリストが取り上げるべきテーマかもしれないが、警察の捜査の過程で何か判明したことはないか」旨、質問し、生活安全局長から、「少年非行情勢は、特異事案の発生はあるものの、犯罪少年が人口比でも減少するなど全体としては落ち着きつつある。本件について特異事項は報告されていないが、何か特徴的な問題があるのか確認したい」旨の説明があった。

吉田委員より、「少年問題について、科警研では研究しているのか」旨、質問し、刑事局長から、「科警研には古くから防犯少年部、現在は犯罪行動科学部が置かれ、少年問題にも取り組んでいる」旨の説明があった。

葛西委員より、「虫を捕る、魚を釣るなどは自然な狩猟本能の発露とも言えるが、最近は、生育期における自然体験などに欠ける者もあるのではないか」旨、発言し、長官から、「最近の子どもは昆虫採集などあまりしないようだし、小中学校でフナやカエルの解剖をするということも少ないとも聞いている」旨、発言した。

長谷川委員より、「以前、犬、猫などのほ乳類を殺した経験のある少年が、必ずしも事件を起こすわけではないが、殺人等の事件を起こした少年を見ると、犬、猫などを殺した経験のある者が目立つ、という研究報告に接した記憶がある」旨、発言した。

委員長より、「いろいろなご意見をいただいたところであり、今後に生かしてほしい」旨の発言があった。