定例委員会の開催状況

第1 日 時 平成20年22(木)

午前10時00分 午前130

第2 出席者 泉委員長、佐藤、吉田、葛西、長谷川、田尾各委員

長官、次長、官房長、生活安全局長、交通局長、警備局長、情報通信局長

組織犯罪対策部長、長官官房審議官(生活安全局担当)、首席監察官

第3  議事の概要

  議題事項

(1)人事案件について

官房長から、「5月18日付け人事案件1名について発令していただきたい」旨の説明があり、原案どおり決定した。

(2)「刑事に関する共助に関する日本国と中華人民共和国香港特別行政区との間の協定」への署名について

官房長から、捜査共助のための連絡を国家公安委員会等の中央当局の間で直接行うことを可能とする「刑事に関する共助に関する日本国と中華人民共和国香港特別行政区との間の協定」について、協議が調い、閣議決定を経て、香港において署名する予定である旨の説明があり、これを了承した。

(3)監察の取扱い事案について

首席監察官から、広島県警察の巡査長が、ひったくり未遂をしたとして、5月5日に通常逮捕された事案に関し、同県警察は、国家公安委員会の了承が得られれば、5月22日、監督責任として地方警務官の警察署長を本部長注意の措置とする予定である旨の説明があり、原案どおり了承した。

(4)暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律施行規則及び暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律の規定に基づく意見聴取の実施に関する規則の一部を改正する規則案等に対する意見の募集について

組織犯罪対策部長から、暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律の一部を改正する法律の施行に伴う暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律施行規則及び暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律の規定に基づく意見聴取の実施に関する規則の一部を改正する規則案等に対する意見の募集について説明があり、原案どおり決定した。

(5)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について

国家公安委員会あての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、一部修正の上、その内容を了承した。

 2  報告事項

(1)国会の状況について

官房長から、最近の国会の状況について報告があった。

(2)監察の取扱い事案について

首席監察官から、1(3)で説明のあった広島県警察の巡査長によるひったくり未遂事案に関し、同県警察は、5月22日、同巡査長等を懲戒免職処分等とする予定である旨及び警視庁の主事が拾得物件として預り保管中の現金等を横領したとして、4月22日に通常逮捕された事案に関し、警視庁は、5月20日、同主事を懲戒免職処分とした旨の報告があった。

吉田委員より、「私は、懲戒免職処分となるような事案について、三つに分類できると考えている。最も悪いのは、日本の警察にはいないと思うが、スパイ行為を働くような亡国警官。二つ目は、収賄や殺人など計画的で悪質な犯罪に手を染める悪徳警官。三つ目は、飲酒絡みなど出来心から一生を棒に振る馬鹿警官である。今回の事案は、2件とも3番目の分類に当てはまると思う」旨、発言した。官房長から、「今回の事案は、いずれも非常に悪質である。ちなみに、本年の懲戒免職処分を受けた者は、昨日現在で15人であり、ほとんどが飲酒、異性又は金銭のいずれかに絡むものである」旨の説明があった。

葛西委員より、「監督責任にも差があると思う。飲酒絡みは、本人の個人責任が大きいと思うが、泥棒を捕まえるべき警察官が盗みをするというのは、警察官として最も基本的な心掛け自体が欠けているのであり、監督責任も重いと思う。幹部は、このような事件が起こらないようにしなければならない」旨、佐藤委員より、「懲戒処分の対象となる事案を減らすためには、教養、監察に加えて、警察官として採用する時の資質のチェックも大切である」旨、発言した。

委員長より、「委員からいろいろな発言があったが、これらを重く受け止めていただきたい」旨の発言があった。

(3)証券取引及び証券市場からの反社会的勢力の排除について(第二次中間報告)

組織犯罪対策部長から、日本証券業協会等が設置した証券保安連絡会が5月20日に公表した「証券取引及び証券市場からの反社会的勢力の排除について」(第二次中間報告)について報告があった。

(4)革労協主流派活動家による組織的詐欺事件の検挙について

警備局長から、福岡県警察が5月13日に組織的犯罪処罰法違反(組織的詐欺)で革労協主流派活動家7名を逮捕した旨の報告があった。

(5)G8環境大臣会議に伴う警備について

警備局長から、「G8環境大臣会議は、5月24日から26日までの間、神戸市において開催される。これに伴い、所要の警戒警備を実施する」旨の報告があった。

(6)第4回アフリカ開発会議に伴う警護警備について

警備局長から、「第4回アフリカ開発会議は、5月28日から30日までの間、横浜市において開催される。これに伴い、所要の警衛警護警備を実施する」旨の報告があった。

3 その他

(1)官房長から、中国四川省における地震災害に係る国際緊急援助隊の派遣結果について報告があった。

佐藤委員より、「隊員の活動については評価しているが、今回の派遣全体について、いずれもう少し詳しく報告してほしい」旨、発言した。

(2)長官官房審議官(生活安全局担当)から、前回の定例会議において、吉田委員より質問があった茨城県における少年による白鳥撲殺事案等に関し、事件の概要、動物の殺傷等に関する検挙・

導状況、動物虐待経験と凶悪事件等の関係に関する調査研究について、報告があった。

(3)長官官房審議官(生活安全局担当)から、5月17日、埼玉スタジアムにおいて発生した日本プロサッカーリーグ傘下チームのサポーター同士のトラブル事案に関し、事案の概要及び再発防止対策について報告があった。

(4)葛西委員より、「本日配付されている冊子に『薬物乱用』とあり、医療目的などを考えた役人用語かと思うが、一般市民向けの資料としては、もっとメッセージ性の強い言い方の方がよいのではないか」旨、発言した。

(5)長谷川委員より、中国製冷凍餃子への薬物混入事案の捜査の進展状況について質問し、長官から、捜査の状況について説明があった。