定例委員会の開催状況

第1   平成215日(木)

午前10時00分 前1115

第2 出席者 佐藤委員長、佐藤、吉田、葛西、長谷川、田尾各委員

長官、次長、官房長、生活安全局長、刑事局長、交通局長、警備局長、情報通信局長

首席監察官

第3  議事の概要

  議題事項

(1)三代目福博会及び松葉会の指定の確認について

刑事局長から、三代目福博会及び松葉会が、それぞれ暴力団対策法第3条の要件に該当するかどうかにつき、福岡県公安委員会及び東京都公安委員会からそれぞれなされた確認請求について説明があり、同法第6条に基づき、両暴力団とも同法第3条の要件に該当する旨の確認をした。

(2)「内閣総理大臣が指定する特殊な構造を有する自動車を定める内閣府告示案」について

交通局長から、農産物、土砂等の運搬業務を行うための自動車であるホイール・キャリアを、特殊自動車として指定する「内閣総理大臣が指定する特殊な構造を有する自動車を定める内閣府告示案」及び同告示案に対する意見公募手続の実施結果の公示について説明があり、原案どおり決定した。

(3)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について

国家公安委員会あての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、一部修正の上、その内容を了承した。

 2  報告事項

(1)国会の状況について

官房長から、最近の国会の状況について報告があった。

(2)監察の取扱い事案について

首席監察官から、警視庁の巡査長による同居女性に対する強姦未遂事案に関し、警視庁は、1月16日、同巡査長を懲戒免職処分とする予定である旨の報告があった。

(3)平成20年の刑法犯認知・検挙状況について【暫定値】

生活安全局長から、平成20年の刑法犯認知件数は、前年に比べて4.7%減少し、約181万8,000件であったこと、検挙率は0.2ポイント低下し、31.5%であったこと等平成20年の刑法犯認知・検挙状況(暫定値)について報告があった。

(4)警備員の護身用具の携帯の禁止及び制限に関する都道府県公安委員会規則の基準案に対する意見の募集について

生活安全局長から、次長通達により示している警備員の護身用具の携帯の禁止及び制限に関する都道府県公安委員会規則の基準について、現行の基準を廃止し、警戒棒及び警戒じょうの規格の改正などを内容とする新たな基準案及び同基準案に対する意見の募集について報告があった。

田尾委員より、「警備員の護身用具の携帯の禁止及び制限については、法律上、各都道府県公安委員会規則に委任されており、各地方の実情を踏まえて定めるべきもののようであるが、他方、次長通達により基準を示し、全国的な斉一性を図ろうとしている。各都道府県の実態はどうか」旨、質問し、生活安全局長から、「実際には、各都道府県とも次長通達で示した基準とほぼ同じ規定振りになっている」旨の説明があった。

(5)平成20年における通信傍受に関する国会への報告について

刑事局長から、通信傍受法第29条の規定に基づき、平成20年中の通信傍受の実施状況について国会に報告する旨の報告があった。

田尾委員より、「通信傍受の対象犯罪は限定されているが、仮に、組織的な犯罪である振り込め詐欺が対象犯罪となり、通信傍受を行うことができるとした場合、有効な捜査手段となり得るのか」旨、質問し、刑事局長から、「通信傍受を実施できれば、現在、犯行グループの実態・連絡状況解明のために行っている通信履歴の分析等と相まって有効な捜査手段の一つとなり得ると思うが、いずれにしても、通信傍受等の新たな捜査手法については、司法制度改革の流れの中で、検討を進めることとされている」旨の説明があった。

(6)平成20年中の振り込め詐欺の認知・検挙状況及び振り込め詐欺撲滅のための強化推進期間の実施等について

刑事局長から、平成20年中の振り込め詐欺の認知・検挙状況及び2月1日から28日までの間、振り込め詐欺撲滅のための強化推進期間を実施することなどについて報告があった。

吉田委員より、「2月の取組みには大いに期待したい。振り込め詐欺は、儒教的な精神とでもいうのか、大切な家族を思いやる気持ちを悪用したものであるが、こういう点については、地域差があるのではないか。振り込め詐欺の被害防止の広報を実施する際には、各県警において、地域の特性も踏まえて取り組んでもらいたい。また、国民キャンペーン的な取組みには、マスコミの協力を得ることも重要である。その点、NHKは大変熱心だが、更にその輪が広がることを期待したい」旨、発言し、長官から、「手口が多様化している中、どのように被害防止を訴えていくのが効果的であるのか、頭を悩ませている」旨の説明があった。

(7)第4回新型インフルエンザ対応総合訓練への参加及び実施結果について

警備局長から、1月9日及び13日に実施された第4回新型インフルエンザ対応総合訓練に参加した旨及び訓練の実施結果について報告があった。

(8)第7回警察情報通信セミナーの開催について

情報通信局長から、1月20日から2月5日までの間、警察業務に情報通信技術を導入・活用することを目指す5か国9名の警察情報通信関係職員を招へいし、我が国の警察における情報通信技術の導入、活用、維持・管理等に関する講義、実習、見学等を行う警察情報通信セミナーを開催する旨の報告があった。

3 その他

(1)官房長から、警察庁職員の非違容疑事案について報告があった。

(2)官房長から、1月19日に中国公安部との定期協議の開催を予定している旨の報告があった。

(3)官房長から、宮城県警察の巡査長が、1月12日、交通事故現場において捜査従事中、同現場である橋の上から転落し、同日、収容先の病院で死亡した旨の報告があった。

(4)官房長から、前回の定例会議において報告のあった宮城県警察における出張旅費返還訴訟の差戻し審の判決について、上告期限の1月8日までに相手方が上告せず、宮城県警察の元総務課長等の勝訴が確定した旨の報告があった。

(5)警備局長から、「年越し派遣村」の現状等について報告があった。