定例委員会の開催状況

第1 日 時 平成22年10月21日(木)

午前10時00分 午前11時20分

第2 出席者 葛西、長谷川、田尾、髙木、山本各委員

長官、次長、官房長、生活安全局長、交通局長、警備局長、情報通信局長

長官官房審議官(刑事局担当)、首席監察官

第3  議事の概要

  議題事項

(1)監察の取扱い事案について

首席監察官から、「青森県青森警察署長に係る被留置者逃走事案の監督責任について、懲戒審査会の結果を答申する」旨の説明があり、これを受け、国家公安委員会において、同警察署長を戒告処分とすることを決定した。また、首席監察官から、「千葉県警察における物品購入等に係る不適切な事務処理事案に関し、警察庁長官は、本事案を惹起せしめた監督責任により、千葉県警察本部長を懲戒手続きに付する必要があると認め、本日、国家公安委員会に申立てを行う」旨の説明があり、その結果、国家公安委員会において懲戒審査会に審査を要求する旨を決定した。

(2)監察の取扱い事案について

首席監察官から、1(1)で説明のあった青森警察署長に係る被留置者逃走事案の監督責任について、「青森県警察は、国家公安委員会の了承が得られれば、10月26日、地方警務官の前青森警察署長を本部長注意の措置とする予定である」旨の説明があり、原案どおり了承した。

(3)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について

国家公安委員会あての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、その内容を了承した。

  報告事項

(1)国会の状況について

官房長から、最近の国会の状況について報告があった。

(2)平成22年度上半期会計監査の実施状況について

官房長から、平成22年度上半期会計監査の実施状況について報告があった。

(3)静岡県警察における不適正な経理処理について

官房長から、静岡県警察における不適正な経理処理について報告があった。

髙木委員より、「しばしばこのような報告を受けるが、会計監査は従前から行っているところ、不適正事案の防止・予防等に関して、機能してきたのか」旨の発言があり、官房長から、「都道府県警察にとって、警察庁及び管区警察局が行う会計監査は、部外からの監査であり、相当な牽制効果があると思う。一方で、ある時期から、会計検査院が業者側の協力を得、業者側の帳簿と警察側の会計書類を突合することにより、物品購入に関する不適正な処理を発見した訳であるが、それまでの監査でこれを見抜くことができなかったというのは大変遺憾である。都道府県警察内の監査部門、あるいは会計課長等の幹部が、現場の会計事務の融通などの実情を知らなかったということが、不適正な経理処理を発見できなかった大きな要因ではないかと思う。このような点を、今後しっかりと反省し、都道府県警察において第一線に対する監査を行ってもらうとともに、警察庁等の行う監査についても、その方法をよく工夫して、定型的な監査にならないようにしていきたいと思っている」旨の説明があり、長官から、「平成16年から監査についてはかなりきっちりと始めた。2、3年は捜査費関係で様々な指摘がされたが、現在では段々少なくなっており、確実な抑止効果が出ている。警察庁の監査はもとより、各管区警察局の行う監査が重要な役割を担っており、都道府県警察にとって、外から実施されるこの二つの監査が、将来的にも的確に行われることが、経理を適切にする最大の担保措置の一つではないかと思う。ただ、油断してはいけないし、監査を行う人間が優秀であるということも、重要だと思う」旨の説明があった。

葛西委員より、「官庁の予算執行の仕組みが煩雑なために、やむにやまれず不適正な処理が行われていると思われるところもあることから、もっと簡便な執行ができるように事務の合理化を行うことも必要なのではないか」旨の発言があり、官房長から、「委員御指摘のとおり、不適正処理をやってしまいたくなるような環境があるとするならば、組織の管理者としてはこれを除去する必要がある。官庁の会計には硬直した面があることは否めないが、必ずしも突破できないものではない。一部の県警では知事部局と調整して工夫を行い、合理化を実現しているので、それを各県警察によく紹介して、不適正な処理がなくなるようにしていきたい」旨の説明があり、長官から、「合理化に関する努力もしていかないといけないと思う」旨の説明があった。

(4)監察の取扱い事案について

首席監察官から、「警視庁の巡査長が、児童買春をしたとして、9月30日に通常逮捕された事案に関し、警視庁は、10月22日、同巡査長を懲戒免職処分とするとともに、監督責任として、上司を警視総監注意の措置とする予定である」旨の報告があった。

(5)日本年金機構職員らによる官製談合防止法違反等事件の検挙について(警視庁)

長官官房審議官(刑事局担当)から、警視庁が検挙した日本年金機構職員らによる官製談合防止法違反等事件の検挙について報告があった。

(6)DNA型鑑定の運用に関する指針の改正について

長官官房審議官(刑事局担当)から、DNA型鑑定の運用に関する指針の改正について報告があった。

(7)皇太子殿下の第10回全国障害者スポーツ大会御臨場等に伴う警衛警備について

警備局長から、「皇太子殿下は、10月22日から同29日までの間、第10回全国障害者スポーツ大会御臨場等のため、千葉県へ行啓になる予定であり、これに伴い、所要の警衛警備を実施する」旨の報告があった。

(8)生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)閣僚級会合開催に伴う警備について

警備局長から、「10月27日から同29日までの間、愛知県名古屋市において、生物多様性条約第10回締約国会議、通称『COP10』の閣僚級会合が開催される。これに伴い、所要の警備を実施する」旨の報告があった。

(9)菅内閣総理大臣のベトナム訪問(ASEAN関連首脳会議出席等)に伴う警護警備について

警備局長から、「菅内閣総理大臣は、10月28日から同31日までの間、ASEAN関連首脳会議出席等のため、ベトナムを訪問する予定である。これに伴い、所要の警護警備を実施する」旨の報告があった。

3 その他

(1)交通局長から、行政刷新会議が行う特別会計仕分けに関するこれまでの経緯等について報告があった。

(2)警備局長から、「行政刷新会議が行う事業仕分け第3弾後半のいわゆる再仕分けにおいて、千葉県警察成田国際空港警備隊費が対象事業候補となり、これに関するヒアリングが実施される」旨の報告があった。

(3)警備局長から、「先週末、新潟で開催されたAPEC関連の食料安全保障担当大臣会合においては、小規模な集会デモは行われたが、特異な動向なく終了した」旨の報告があった。