定例委員会の開催状況
第１ 日 時 平成２３年１１月２４日（木）
午前１０時００分 ～ 午前１１時１０分
第２ 出席者 山岡委員長、長谷川、田尾、山本、前田各委員
長官、次長、官房長、生活安全局長、刑事局長、交通局長、
警備局長、情報通信局長
首席監察官
第３ 議事の概要
１ 議題事項
（１）人事案件について
官房長から、「１２月４日付けを始めとする地方警務官等２名の
人事案件について発令していただきたい」旨の説明があり、原案ど
おり決定した。
（２）国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について
国家公安委員会宛ての電子メール、書簡等について閲覧し、回答
を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、そ
の内容を了承した。
２ 報告事項
（１）国会の状況について
官房長から、最近の国会の状況について報告があった。
（２）警察庁長官に対する開示請求の決定について（行政機関情報公開
法関係）
官房長から、警察庁長官に対して１０月２４日になされた行政文
書の開示請求に対する決定について報告があった。
（３）東北３県警察に対する警察官の増員について
官房長から、東北３県警察に対する警察官の増員について報告が
あった。
（４）監察の取扱い事案について
首席監察官から、「栃木県警察の警視が、虚偽有印公文書作成等
した事案に関し、同県警察は、１１月２５日、同警視を停職処分と
する予定である」旨及び「大分県警察の警部補が、麻薬である薬物
を所持したとして、１０月２７日に麻薬及び向精神薬取締法違反で
通常逮捕された事案等に関し、同県警察は、１１月２４日、同警部
補を懲戒免職処分とするとともに、監督責任として、上司を本部長
注意の措置とする予定である」旨の報告があった。
田尾委員より、「栃木の事案について、行為としては令状請求関
係のことが問題になっているとのことであるが、パワハラについて
は、どのような関わりがあるのか」旨の発言があり、首席監察官か
ら、「処分の決め手は、逮捕手続書の偽変造を指示したということ
が中心であるが、調査の過程で、この偽変造に至るまでの間、かな
り強い指導が行われていたことが判明した。違法な指示があった際、
刑事管理官等が違法に当たる旨進言しているものの、日頃の強圧的
な指導があったことから、最終的には逆らえず、偽変造に加担し、
更には、係長以下の部下職員も巻き込んで偽変造に及んでしまった
というものであるため、それら全体を捉えて停職処分としている」
旨の説明があった。
委員長より、「栃木の事案のようなパワハラ的なものは、そう多
くあるものではないと思われるがどうか」旨の発言があり、首席監
察官から、「ここまで至るような事案というものは報告を受けてい
ないが、強い指導があり、それが行き過ぎているのではないかとい
う疑いがあり、そのような指導を受けた部下職員が心身の健康を損
なうような事案は、幾つか報告を受けている。このことから、本年
７月に、警察庁人事課長名で通達を発出し、『このような言動がパ
ワハラに当たることがあり得るので気をつけるように』などと指示
しているところである」旨の説明があった。
委員長より、「時には、ある程度強い指導もやらなければならな
いこともある」旨の発言があり、首席監察官から、「警察活動にお
いて、強い指導、厳しい指導それ自体は、むしろ必要なところもあ
り、この事案も、公文書の偽変造を指示したというところに至らな
ければ、このような重い処分にはならなかったと思う」旨の説明が
あった。
（５）第１０回東南アジアにおける児童の商業的・性的搾取対策に関す
るセミナー及び捜査官会議の開催について
生活安全局長から、第１０回東南アジアにおける児童の商業的・
性的搾取対策に関するセミナー及び捜査官会議の開催について報告
があった。
（６）平成２３年全国暴力追放運動中央大会の開催について
刑事局長から、平成２３年全国暴力追放運動中央大会の開催につ
いて報告があった。
（７）オウム裁判の終結とオウム真理教の動向について
警備局長から、１１月２１日、地下鉄サリン事件等に関与したオ
ウム真理教元幹部である遠藤誠一被告の上告が棄却され、一連の事
件の刑事裁判が終結したこと及びこれに対するオウム真理教の動向
について報告があった。
（８）東日本大震災に伴う警察措置について
警備局長から、東日本大震災に伴う警察措置に関し、これまでの
特別派遣部隊の数、行方不明者の捜索活動等について報告があり、
関連発言として、刑事局長から、身元確認状況について、生活安全
局長から、防犯活動等について、交通局長から、運転免許の失効状
況について、それぞれ報告があった。
３ その他
（１）刑事局長から、ＦＡＴＦ対日審査フォローアップ結果に対する政
府の対応状況について報告があった。