定例委員会の開催状況


第1 日 時 平成26年10月9日(木)

午前10時00分 午前11時15分


第2 出席者 山谷委員長、長谷川、髙木、山本、前田、奥野各委員

長官、次長、官房長、生活安全局長、刑事局長、交通局長、
警備局長、情報通信局長
首席監察官


第3 議事の概要

1 議題事項

(1)人事案件について

官房長から、「10月20日付け地方警務官2名の人事案件につい
て発令していただきたい」旨の説明があり、原案どおり決定した。

(2)「犯罪被害者等給付金の支給等による犯罪被害者等の支援に関する
法律施行規則の一部を改正する規則案」について

官房長から、「犯罪被害給付制度の拡充及び新たな補償制度の創設
に関する検討会」において取りまとめられた提言等を踏まえた「犯
罪被害者等給付金の支給等による犯罪被害者等の支援に関する法律
施行規則の一部を改正する規則案」の概要及び8月22日から9月
20日までの間に実施した意見公募手続の結果について説明があり、
原案どおり決定した。

(3)「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律に基づく許可
申請書の添付書類等に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令案」
等について

生活安全局長及び交通局長から、風俗営業者、指定講習機関等に
備付けを義務付けている従業者、講習修了者等に係る名簿の記載事
項から、本籍又は国籍等に関する事項を削除することを内容とする
「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律に基づく許可
申請書の添付書類等に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令案」
等の概要及び8月22日から9月20日までの間に実施した意見公
募手続の結果について説明があり、原案どおり決定した。

(4)個人情報の保護に関する法律の規定による認定個人情報保護団体
の認定について

交通局長から、「一般社団法人全日本指定自動車教習所協会連合会
から、個人情報保護法の規定に基づく認定個人情報保護団体として
の認定を受けたい旨の申請があり、審査したところ、同法に定める
基準に適合すると認められたことから、申請どおり同法人を認定個
人情報保護団体として認定していただきたい」旨の説明があり、原
案どおり決定した。

(5)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について

国家公安委員会宛ての電子メール、書簡等について閲覧し、回答
を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、そ
の内容を了承した。

2 報告事項

(1)国会の状況について

官房長から、最近の国会の状況について報告があった。

(2)平成27年度採用候補者(国家公務員採用総合職・一般職試験合
格者)の内定について

官房長から、平成27年4月1日採用予定の国家公務員採用総合
職・一般職採用候補者の内定状況について報告があった。

(3)全国殉職警察職員・警察協力殉難者慰霊祭の開催について

官房長から、「全国殉職警察職員・警察協力殉難者慰霊祭が10
月23日、東京都内で開催される。今回新たに合祀されるのは、殉
職警察職員4柱、警察協力殉難者3柱である」旨の報告があった。

(4)東ティモールへのJICA短期専門家の派遣について

官房長から、「東ティモールからの要請により、平成25年以降、
同国における地域警察支援を目的とした3箇年のJICAプロジェ
クトを実施中のところ、10月15日から12月12日までの59
日間、交番の活動・運営等地域警察に係る助言・指導を行うため、
警察官3名をJICA短期専門家として同国に派遣することとなっ
た」旨の報告があった。
 髙木委員より、「日本からの技術協力により、交番制度をつくった
国はどのくらいあるか」旨の発言があり、次長から、「これまで日本
が技術協力をしているのは、シンガポール、インドネシア、ブラジ
ルなどである。このほかにも、元々交番制度に近い制度があって、
日本に視察に来て勉強して帰って自国の制度に反映させているとい
う国も相当ある。また、シンガポールでは、東南アジア地域の国か
ら研修生を受け入れ、交番制度を学ばせるということもやっており、
このような形を通じても、交番制度を取り入れる国がある」旨の説
明があった。

(5)監察の取扱い事案について

首席監察官から、「神奈川県警察の警部が、8月12日に神奈川県
迷惑行為防止条例違反で通常逮捕された事案等に関し、同県警察は、
10月10日、同警部を懲戒免職処分とする予定である」旨の報告
があった。

(6)「すべての女性が輝く社会づくり本部」の設置等について

生活安全局長から、10月3日に内閣に設置された「すべての女
性が輝く社会づくり本部」において、10月10日に取りまとめら
れる予定の「すべての女性が輝く政策パッケージ」に含まれる警察
庁の政策について報告があった。
 長谷川委員より、「警察としては、報告のあったように、ストー
カー対策などの施策を更に強化するということになるのだろうが、
警察自身も、この政策パッケージの趣旨に則り、より一層女性が輝
けるような組織づくりを目指して頑張っていただきたい。女性が輝
くためには、男性も輝かなければならない。育児など生活の中で、
女性と男性がウィンウィンの関係になって両方が輝くためには、男
性の働き方を変えなければならない。何かの統計で、日本は国民の
幸福度が欧州などに比べてかなり低いというのを見たことがあり、
国民が幸福ではないのではないか、輝いていないのではないかとも
思う。是非いろいろ見直していただきたい」旨の発言があった。

(7)天皇皇后両陛下の第69回国民体育大会御臨場等に伴う警衛警備
について

警備局長から、「天皇皇后両陛下は、10月11日から10月13
日までの間、第69回国民体育大会御臨場及び地方事情御視察のた
め、長崎県へ行幸啓になる予定であり、これに伴い、所要の警衛警
備を実施する」旨の報告があった。

(8)皇太子殿下の第38回全国育樹祭御臨場等に伴う警衛警備につい

警備局長から、「皇太子殿下は、10月11日から13日までの間、
第38回全国育樹祭御臨場等のため、山形県へ行啓になる予定であ
り、これに伴い、所要の警衛警備を実施する」旨の報告があった。

(9)安倍内閣総理大臣のイタリア共和国訪問に伴う警護警備について

警備局長から、「安倍内閣総理大臣は、10月15日から10月1
8日までの間、第10回アジア欧州首脳会合出席等のため、イタリ
ア共和国を訪問予定であり、これに伴い、所要の警護警備を実施す
る」旨の報告があった。

3 その他

(1)警備局長から、御嶽山の噴火に係る被害状況と警察措置について、
関連して、次長から、10月8日に実施した現地視察の結果につい
て、それぞれ報告があった。
 奥野委員より、「戦後最悪の火山災害となり、捜索救助活動は想像
もできないくらい困難な状況にあると思う。現地で活動している隊
員の労を多としたい。次長から、行方不明者の行動分析について報
告があった。同行者から詳しく状況を聞き、メールの写真や本人が
登山前にインターネットで情報収集した履歴から行動や遭難場所を
分析し、その情報を捜索救助活動に利用したというのは初めて聞い
た。この種の活動は元々警察が得意としているものであり、そのノ
ウハウをいかすのはいいことだと思う。それから、これだけの規模
の火山災害における捜索救助活動は警察にとっても初めての経験だ
と思うので、今回得られた知識・経験を是非残して後生に伝えてい
ただきたい。まだ捜索活動は続いており、これからも大変だと思う
が、とにかく二次災害が起こらないように留意して頑張っていただ
きたい」旨の発言があり、次長から、「委員御指摘の行方不明の行動
分析は、今回長野県警が考えて始めたものだが、同行者や目撃者か
らの情報、インターネットの情報で行方不明者がいそうな場所を絞
り込んで捜索するのは非常にいい方法だと思う。教訓にして全国で
いかしてまいりたい」旨の説明があり、奥野委員より、「発生直後に
爆発の状況がインターネットにアップされるなど、半ば同時中継の
ような形で情報が伝わるのは今の時代らしいと思った」旨の発言が
あった。
 委員長より、「国会でも、警察、消防、自衛隊の皆さんの捜索救助
活動に対して敬意が示され、感謝されている。今回の災害を踏まえ
た様々な課題については、今後有識者会議をつくって検証していき
たい。中央の非常災害対策本部と現地の対策本部とは連日テレビ会
議を開き、現地の状況を確認しながら次の活動を検討するという形
でやっているが、次長から報告のあったとおり、現地は大変厳しい
状況になってきている。現地の状況については先ほど総理に報告し
てきたが、今週末、私も現地を視察する予定である。二次災害に注
意しながら、対策を進めていきたいと思っている」旨の発言があっ
た。