定例委員会の開催状況

 

 

第1 日 時 平成27年7月2日(木)

午前10時00分午前11時20分

 

 

第2 出席者 山谷委員長、長谷川、前田、奥野、川本、北島各委員

金長官、坂口次長、栗生官房長、辻生活安全局長、

三浦刑事局長、鈴木交通局長、橋警備局長、川邉情報通信局長

 

 

第3 議事の概要

 

1 議題事項

(1)「内閣総理大臣が指定する特殊な構造を有する自動車を定める件の一部を改正する告示案」について

交通局長から、「内閣総理大臣が指定する特殊な構造を有する自動車を定める件の一部を改正する告示案」について説明があり、原案どおり決定した

前田委員より、「確認だが、通行できる場所には車道は含まれず、歩道に限るということでよいか」旨の発言があり、交通局長から、「「歩道等に限る」とされており、この「等」は、「自転車歩行者専用道路」ということである」旨の説明があった。

 

(2)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について

国家公安委員会宛ての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、その内容を了承した。

 

2 報告事項

(1)国会の状況について

官房長から、最近の国会の状況について報告があった。

 

2)経済財政運営と改革の基本方針2015及び「日本再興戦略」改訂2015について

官房長から、6月30日に閣議決定された、経済財政運営と改革の基本方針2015及び「日本再興戦略」改訂2015における警察関連部分について報告があった。

川本委員より、「警察に関連する部分はそうであろうが、今回の「骨太の方針」は、公共サービスのイノベーションをうたっている訳であり、無駄を排して質の向上に努める、ベストプラクティスをきちんと共有するということを言っている。行政についての定量的な評価、業務の効率化への取組が霞ヶ関全体で十分ではないということ、情報開示も遅れていることを反省して、その結果、公共サービスの「見える化」、エビデンスに基づくPDCA、この点は警察行政が特に遅れていると思っているのだが、これらを徹底することを言っている。したがって、そのようなことをよく考えていただきたいと思う。また、「日本再興戦略」の方は、キーワードとして「生産性革命」を言っているが、日本全体で生産性革命を進めている中で、質を落とさないで安全を守りながら警察はどうあるべきかをよく考えないと、世の中や霞ヶ関から遅れてしまうのではないかと心配である。更に付け加えると、「人材力の強化」もうたっており、内外へのメッセージ発信の強化ということも言っている。したがって、警察の行動がどのように映るのかをよく考えていただきたいし、今までは国内に対するメッセージには気をつけていたのかもしれないが、グローバルなコンテクストにおいて日本の立ち位置を考えられるような警察行政を行うことができる人材育成をしていただきたい」旨の発言があった。

北島委員より、「「日本再興戦略」の中で、規制改革事項が挙げられているが、警察関係の規制については、当然必要があって規制しているものだが、政府全体で規制改革を進めようとしている中で、警察関係の分野でも進展があり、その点は評価したいと思う」旨の発言があった。

 

3)相模原市緑区における女性被害死体遺棄事件の検挙について

刑事局長から、相模原市緑区において女性の死体が遺棄されていた事件について、6月25日、警視庁が被疑者2人を死体遺棄罪で通常逮捕した旨の報告があった。

 

4)新幹線車両内における殺人・現住建造物等放火事件の発生について

刑事局長から、6月30日に発生した、新幹線車両内における殺人・現住建造物等放火事件について報告があり、これに関連して、警備局長から、鉄道テロ対策の現状及び海外の高速鉄道の安全対策について報告があった。

奥野委員より、「今回の事件は、持ち物検査でもしなければ防ぐことができなかったものであり、鉄道の車内警備は非常に難しいと痛感した。この事件を受けて、関係省庁で警備強化策を検討しているというが、これからサミット、オリンピックを控えて鉄道の警備も強化する必要があり、今後の検討の進捗状況について、公安委員会にも随時報告していただきたい。可燃物の持ち込みは鉄道営業法で禁止されているものの、国土交通省令の特例措置として認められているとのことだが、これは以前からそのような状況になっているのか」旨の発言があり、警備局長から、「かなり以前から、3キロ以下のものは持ち込みが認められている」旨の説明があり、長官から、「手荷物検査は、例えば過密ダイヤの東海道新幹線で行うのは相当困難と思われる。どのような方法で警戒のレベルを上げるかということも考えていかなければならない」旨の発言があり、奥野委員より、「抜き打ち検査を行う、またはサミット期間中だけ実施するとかいろいろな方法が考えられが、検討課題は多い」旨の発言があった。

前田委員より、「先日訪問したイギリスで、オリンピックの警備実態を視察した。2012年当時は、モニターテレビの画面の映像をただ見ているだけだったが、その後、画面から不審な人物をピックアップする技術開発がかなり進んでいるようだ。要は、不審な人物を見つけなければいけないが、人海戦術では交通量の多い場所では不可能であり、そのような機器を増設しないといけない。不審な動きをする人をどうやって把握するかは、予防の原点である」旨の発言があり、警備局長から、「その種の機器の開発は進んでおり、様々な機器を有効に活用する必要があると思う」旨の説明があった。

 

(5)FATF対日審査フォローアップ結果等について

刑事局長から、6月24日に開催されたFATF全体会合におけるFATFの対日相互審査に対するフォローアップ結果等について報告があった。

奥野委員より、「会合では、ビットコインに対する日本の現状について説明は求められたか」旨の発言があり、刑事局長から、「特に、求められておらず、ビットコインに対する一般的なFATFの考え方が示されただけである」旨の説明があり、奥野委員より、「世界的には、ビットコインに対する規制の動きは強まっていると見てよいのか」旨の発言があり、刑事局長から、「主要国の中には規制を始めているところもあり、何らかの規制をかけるという流れにはなってきている」旨の説明があった。

 

(6)銃器使用国会襲撃事案実働対処訓練について

警備局長から、7月5日に行われる銃器使用国会襲撃事案実働対処訓練について報告があった。

 

(7)警察庁CSIRTの最近の活動状況について

情報通信局長から、警察庁CSIRTの最近の活動状況について報告があった。

 

3 その他

(1)交通局長から、6月6日に発生した、北海道砂川市における多数人が死傷する交通事故の捜査状況について報告があった。