定例委員会の開催状況

 

 

第1 日 時 平成27年10月1日(木)

午前10時00分 〜 午前11時00分

 

 

第2 出席者 長谷川、前田、奥野、川本、北島各委員

金長官、坂口次長、栗生官房長、種谷生活安全局長、

三浦刑事局長、鈴木交通局長、沖田警備局長、川邉情報通信局長

古谷首席監察官

 

 

第3 議事の概要

 

1 議題事項

(1)監察の取扱い事案について

首席監察官から、9月12日、埼玉県警察の巡査部長が殺人等で通常逮捕された事案に関し、10月2日、同県警察は同巡査部長を懲戒免職処分とするとともに、国家公安委員会の了承が得られれば、監督責任として地方警務官の警察署長を本部長訓戒とする予定である旨説明があり、原案どおり了承した

 

(2)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について

国家公安委員会宛ての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、その内容を了承した。

 

2 報告事項

(1)国会の状況について

官房長から、最近の国会の状況について報告があった。

 

(2)トルコにおけるアフガニスタン女性警察官訓練への支援について

官房長から、10月12日から16日までの間、トルコにおけるアフガニスタン女性警察官の訓練に対し、日本から女性警察官2名を派遣して支援する旨の報告があった。

北島委員より、「警察庁は、JICAと連携するなどして、これまでもアジアやブラジル等に様々な技術協力を行ってきたが、今回の取組はその延長であるとともに、現在、日本政府が取り組んでいる「女性が輝く社会」からの脈絡としても非常に関心を持っているので、是非、成功してもらいたいと思う」旨の発言があった。

川本委員より、「今回の取組は、国際交流や国際貢献という意義もあるが、女性の職場環境の整備という面から見ると、日本と共有する課題もあり、逆に日本が学べる点もあると思うので、これらを持ち帰り今後の施策に活かしていただきたい」旨の発言があり、官房長から、「両方の視点で活用していきたい」旨の説明があった。

 

(3)監察の取扱い事案について

首席監察官から、2月1日に児童買春をしたとして、9月29日、警察庁の警部補が通常逮捕された旨の報告があった。

 

(4愛知県春日井市における強盗殺人等事件の検挙について

刑事局長から、9月24日、愛知県春日井市において発生した強盗殺人等事件について、9月29日、愛知県警察が被疑者を強盗殺人、建造物侵入、強盗殺人未遂罪で通常逮捕した旨の報告があった。

 

(5)三重県伊勢市における男子高校生による殺人事件の検挙について

刑事局長から、9月28日、三重県伊勢市において女子高校生の遺体が発見された事件について、9月29日、三重県警察が同級生の男子高校生を殺人罪で通常逮捕した旨の報告があった。

 

(6)国土交通省航空局職員らによる羽田空港格納庫事業をめぐる贈収賄事件の検挙について

刑事局長から、羽田空港の格納庫事業をめぐる贈収賄事件について、9月23日、警視庁が国土交通省航空局職員及び元会社役員を贈収賄罪で通常逮捕した旨の報告があった。

 

(7)第46回全国白バイ安全運転競技大会の開催について

交通局長から、9月28日に茨城県ひたちなか市において開催される第46回全国白バイ安全運転競技大会について報告があった。

前田委員より、「白バイによる取締り方法を変えたことで殉職事故が無くなったことはよかったと思う。白バイ隊員の受傷事故についての統計がまとまったら報告してもらいたい。確か、過去5年間で、重傷以上の受傷事故に遭った白バイ隊員の約1割が亡くなっていたと思うが、これらがどの程度改善されているか確認したい。危険な運転をしている者を取り締まることは必要だが、それにより白バイ隊員が受傷事故を起こさないような取締り方法をお願いしたい」旨の発言があり、交通局長から、「受傷事故の状況については取りまとめた後、何らかの形で報告させていただきたい。また、白バイでの受傷事故を起こさないような取締りの方法についても指導を徹底してまいりたい」旨の説明があった。

 

(8)「国際連合安全保障理事会決議第千二百六十七号等を踏まえ我が国が実施する国際テロリストの財産の凍結等に関する特別措置法第三条第一項の規定に基づき国際テロリストを公告する件」等について

警備局長から、「国際連合安全保障理事会決議第千二百六十七号等を踏まえ我が国が実施する国際テロリストの財産の凍結等に関する特別措置法」に基づき国際テロリストを公告する予定である旨の報告があった。

 

(9)天皇皇后両陛下の大分県行幸啓に伴う警衛警備について

警備局長から、10月3日から4日までの間、太陽の家創立50周年記念式典御臨席等のため、天皇皇后両陛下が大分県へ行幸啓になる予定であり、これに伴い、所要の警衛警備を実施する旨の報告があった。

 

3 その他

(1)奥野委員より、「前回の定例会議で報告を受けた埼玉県熊谷市における多数被害者を伴う殺人事件については、非常に特異な事件であり、引き続き関心を持っている。現在、捜査がどの程度進んでいるのか。また、埼玉県議会において、警察活動における問題点について検証する意向を本部長が表明しているが、検証は、現在、どのような段階か」旨の発言があり、刑事局長から、「捜査状況については、夫婦が亡くなられたいわゆる第一事案について、9月20日、殺人及び住居侵入罪で被疑者に対する逮捕状の発付を受けた。第二事案、第三事案についても事案の解明を進めている状況である。後者の点については、6名が亡くなるという事態を重く受け止め、本件から可能な限りの教訓を引き出す必要があると考えている。一昨日の全国捜査関係課長等会議において長官から、昨日の県議会において埼玉県警察の本部長からもその旨の発言があった。今後、警察庁としても、埼玉県警察が取りまとめた教訓事項について国家公安委員会に報告させていただくとともに、全国警察において共有すべき事項を周知させ、このような連続的に発生する凶悪事件から市民を守るために、対応の強化を図ってまいりたい」旨の説明があった。