定例委員会の開催状況

 

 

第1 日 時 平成27年11月5日(木)

午前10時00分 〜 午前11時00分

 

 

第2 出席者 河野委員長、長谷川、前田、奥野、川本、北島各委員

金長官、坂口次長、栗生官房長、種谷生活安全局長、

三浦刑事局長、鈴木交通局長、沖田警備局長、川邉情報通信局長

古谷首席監察官、福田国家公安委員会会務官

 

 

第3 議事の概要

 

 議題事項

(1)警察庁長官等の評価手続について

警察庁長官等の評価手続を実施した。

委員長より、「警察本部長の人事評価について、都道府県公安委員会の意見が特にないとするものが一部にみられるが、人事評価を充実したものとするため、しっかりとした内容となるようお願いしたい」旨、川本委員より同旨の発言があり、官房長から、「御指摘を踏まえて、管区警察局長等を通じ都道府県公安委員会において適切に対応いただくようお願いしてまいりたい」旨の説明があった。

 

(2)国家公安委員会個人情報管理規則の一部改正について

国家公安委員会会務官から、国家公安委員会個人情報管理規則の一部改正について説明があり、原案どおり決定した。

 

(3)「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律の一部を改正する法律の施行に伴う関係政令の整備に関する政令案」等について

生活安全局長から、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律の一部を改正する法律」の施行に伴い整備する下位法令等の意見公募手続の実施結果を説明するとともに、当該下位法令の案について説明があり、原案どおり決定した。

 

(4)金融商品取引法の一部を改正する法律の施行に伴う関係国家公安委員会規則の整備に関する規則案に対する意見の募集について

刑事局長から、「金融商品取引法の一部を改正する法律」の施行に伴い整備される関係国家公安委員会規則案に対する意見の募集について説明があり、原案どおり決定した。

 

(5)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について

国家公安委員会宛ての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、その内容を了承した。

 

 報告事項

(1)監察の取扱い事案について

首席監察官から、10月16日、北海道警察の巡査が拾得物を詐取したとして通常逮捕された事案に関し、11月6日、北海道警察は、同巡査を免職処分とする予定である旨の報告があった

長谷川委員より、「巡査が遺失者かどうかの確認が甘かったとのことだが、全国でも同じような方法で行われているのではないか」旨の発言があり、生活安全局長から、「一般的には、拾得物はインターネットで公表しているが、その詳細は公表しておらず、返還時に、申出者に拾得物の細かな形状等を確認した上で交付している。ただし、警察内部では、拾得物の管理システム上で詳細な情報を見ることができるため、巡査はこれを悪用して交付を受けたものである。この情報が悪用されないよう、北海道警察においては、アクセス権限を狭めることも再発防止策として検討されている」旨の説明があった。

奥野委員より、「希有な事案の発生をもってアクセス権限を狭めてしまうと、システムが有効に活用されず、業務の効率を悪化させることになり、本末転倒である。見直すなら、確認時に、遺失したときの状況をもう少し詳細に聴取するなどした方がよいのではないか」旨の発言があり、生活安全局長から、「交番や駐在所については、利便性や事務の合理化の観点から、パソコンの整備やシステムの拡充を進めてきており、本件の発生をもって直ちに全国でアクセス権限を狭めることは難しい」旨、長官から、「警察内部でもシステム上把握できる情報以上のことを聴取すれば確認できるものである」旨の説明があった。

 

(2)皇太子殿下の第18回全国農業担い手サミットinみやざき御臨席等に伴う警衛警備について

警備局長から、11月9日から10日までの間、第18回全国農業担い手サミットinみやざき御臨席等のため、皇太子殿下が宮崎県へ行啓になる予定であり、これに伴い、所要の警衛警備を実施する旨の報告があった。

 

 その他

(1)交通局長から、10月28日、宮崎市において多数人が死傷する交通事故が発生した旨の報告があった。

 

(2)奥野委員より、「昨日、ある企業が開発した自動運転走行車に試乗した。首都高速道路での試乗だったが、企業側の運転担当者がハンドルから手を離すと、車載カメラやレーダー等で得られた情報を活用してアクセルやブレーキ等が自動で動作し、本線への侵入や車線変更を行いながら走行した。想像していた以上に技術が進んでいることに驚いたが、一方で、突然前に車両が割り込んできたときには、担当者がハンドルに手を戻して衝突を回避する場面もあった。安全走行に必要な判断を人間に代わって機械が行うには、より高度な技術が必要と聞いており、実用化にはもう少し時間がかかるのではないかと感じた。安全面の管理については、研究開発の過程において警察からも意見を言うべきだと思う。自動走行に関する欧米、日本の開発状況の説明等もあり、大変参考になった」旨、委員長より、「私も試乗したが、自動走行時でも、非常にスムーズに車線に合流できていた」旨の発言があった。

川本委員より、「どの社も、2020年までには実用化できるという自信を持っているようなので、警察でも、実用化への対応を急がなければならない」旨の発言があり、交通局長から、「自動走行の実現には、インフラを整備する側も十分に対応する必要がある。交通事故の責任、自動運転の管理方法等については、国際条約との関係もあるが、かねて御報告させていただいたとおり、前向きに検討を進めてまいりたい」旨の説明があった。

 

(3)川本委員より、「11月2日に中部管区の公安委員会連絡会議に出席したが、そこでの感想や各県の委員からの意見を共有したい。まず、交通死亡事故統計については、一部の担当者には、単純な絶対数を用いて各県を比較する考えがまだ残っていた。比較する場合には、各県内の高齢者数における死亡者数の割合を用いるなど基本的な考え方を徹底していただくよう、警察庁からも指導していただきたい。また、警察内部での特別な用語が分かりにくい、警察庁からの文書も難しいという意見もあった」旨の発言があった。