定例委員会の開催状況

 

 

第1 日 時 平成27年11月12日(木)

午前10時00分 〜 午前11時05分

 

 

第2 出席者 河野委員長、長谷川、前田、奥野、川本、北島各委員

金長官、坂口次長、栗生官房長、種谷生活安全局長、

三浦刑事局長、鈴木交通局長、沖田警備局長、川邉情報通信局長

古谷首席監察官

 

 

第3 議事の概要

 

 議題事項

(1)国家公安委員会が所管する事業分野における障害を理由とする差別の解消の推進に関する対応指針案等について

官房長から、「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」に基づき制定する「国家公安委員会が所管する事業分野における障害を理由とする差別の解消の推進に関する対応指針案」の意見公募手続の実施結果を説明するとともに、同対応指針案について説明があり、原案どおり決定した。

 

(2)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について

国家公安委員会宛ての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、その内容を了承した。

 

 報告事項

(1)サイバーセキュリティに関する国際会議の概要について

官房長から、11月7日及び8日に沖縄県において開催されたサイバーセキュリティに関する国際会議の概要について報告があった。

委員長より、「本会議において基調講演をさせていただいた。全世界からサイバーセキュリティの専門家が集まり、かなりハイレベルな議論がなされていたことは非常に意味があった」旨の発言があった。

北島委員より、「内閣府が主催ではあるが、中身を見ると、警察庁がかなり重要な役割を担っており、委員長が基調講演をされたことも含めて非常に良かったと思う。今後、この種のニーズは高まってくると思われるので、継続的に本会議が開催されることを期待したい」旨の発言があった。

川本委員より、「委員長として初めて出席され、また、警察内でITリテラシーを高めることや官民連携方策等課題も浮き彫りになり、非常に良い取組だと思う」旨の発言があった。

 

(2)平成27年度全国警察逮捕術大会及び全国警察拳銃射撃競技大会の開催について

官房長から、11月17日に平成27年度全国警察逮捕術大会及び全国警察拳銃射撃競技大会が開催される旨の報告があった。

 

(3)第3次犯罪被害者等基本計画案骨子案について

官房長から、内閣府における基本計画策定・推進専門委員等会議において策定された第3次犯罪被害者等基本計画案骨子案について報告があった。

奥野委員より、「犯罪被害給付制度は、被害者の救済という意味で非常に重要な制度であるが、救済から漏れている方がまだおられるとのことなので、警察庁として改善すべき問題については対応していただきたい」旨の発言があり、官房長から、「他省庁が所管する制度との整合性という観点も含めて、検討や調査を進めてまいりたい」旨の説明があった。

 

(4)監察の取扱い事案について

首席監察官から、7月上旬から8月上旬までの間、石川県警察の一般職員が署会計課で保管中の遺失保管金約35万円を窃取するなどした事案に関し、11月20日、同県警察は、同職員を免職処分とする予定である旨、及び10月5日、栃木県警察の巡査が窃盗罪で通常逮捕された事案等に関し、11月16日、同県警察は、同巡査を免職処分とする予定である旨の報告があった

栃木県警察の事案について、前田委員より、「採用の失敗という面もあるが、未成年である被処分者に対し職場での生活指導等がしっかりと行われていなかったのではないか」旨の発言があり、首席監察官から、「ギャンブルへののめり込みの有無等を着眼点として全国で共有し、指導を徹底してまいりたい」旨、長官から、「職場における身上把握や生活指導をいかにして徹底させるかが課題である」旨の説明があった。

長谷川委員より、「19歳くらいの若い時ならばギャンブル傾向は治るので、しっかりと教育をすべきである」旨の発言があった。

奥野委員より、「仕事を離れて飲食の場を設けるなどして、上司や同僚と若い職員とが交流を図り、生活実態等を把握することが大切ではないか」旨、川本委員より、「コミュニケーションは大切ではあるが、精神論に立ち過ぎないようにすべきである。飲酒の機会に頼ったコミュニケーションというのは、時代に合っていないと思う。現行の把握方法が今の若者を把握するために有効なものかどうかが気になる」旨、長谷川委員より、「社会の状況が大きく変化しており、若い人がどのように生活して何を考えているかを把握するためには、新しい方法でなければ難しい」旨の発言があった。

 

(5)第84回国際刑事警察機構(ICPO)総会の開催結果について

刑事局長から、11月2日から5日までに間、ルワンダ共和国において開催された第84回国際刑事警察機構(ICPO)総会の結果について報告があった。

川本委員より、「本総会への出席は、日本の警察にとってどのような意義を有するものか」旨の発言があり、刑事局長から、「サイバーセキュリティに関する国際会議でも触れられていたが、サイバー犯罪対策における産学官の連携の取組の重要性が共有されたことは有意義である。また、各種手配制度の充実について議論したり、国際組織犯罪に関する情報交換をしたりしたことは、現場の捜査においても有用である」旨の説明があった。

前田委員より、「総会では、組織犯罪対策とりわけマネー・ロンダリング対策は議論されたのか」旨の発言があり、刑事局長から、「マネー・ロンダリング対策として、犯罪収益を手配する制度を新設することが決議された。従来は、被疑者や被害品が手配対象であったが、「シルバー手配書」によって犯罪収益が手配される制度を新設することで、犯罪収益について国際的に監視し、特定し、押収することが期待できる」旨の説明があった。

 

(6)皇太子殿下のアメリカ合衆国御旅行に伴う警衛警備について

警備局長から、11月17日から21日までの間、国連「水と災害に関する特別会合」御臨席等のため、皇太子殿下がアメリカ合衆国に御旅行される予定であり、これに伴い、所要の警衛警備を実施する旨の報告があった。

 

(7)安倍内閣総理大臣のトルコ共和国訪問に伴う警護警備について

警備局長から、11月13日から17日までの間、G20出席等のため、安倍内閣総理大臣がトルコ共和国を訪問する予定であり、これに伴い、所要の警護警備を実施する旨の報告があった。

 

(8)安倍内閣総理大臣のフィリピン共和国及びマレーシア歴訪に伴う警護警備について

警備局長から、11月18日から23日までの間、APEC及びASEAN出席等のため、安倍内閣総理大臣がフィリピン共和国及びマレーシアを歴訪する予定であり、これに伴い、所要の警護警備を実施する旨の報告があった。

 

 その他

(1)本会議は、自宅において参加した前田委員を含めてテレビ会議方式により開催された。

開会時には、委員長が、各委員の出席を確認するとともに、テレビ会議システムにより会議を実施する旨を告げ、さらに、出席者の音声と画像が即時に他の委員に伝わり、互いに適時的確な意見表明ができる状態にあることを確認した。

また、委員長が途中退室したため、会議の終了時には、長谷川委員がテレビ会議システムに異状なかったことを確認した。