定例委員会の開催状況

 

 

第1 日 時 平成30年9月20日(木)

午前10時00分 〜 午前11時00分

 

場 所 国家公安委員会室

 

 

第2 出席者 小此木委員長、川本、北島、木村、安藤、小田各委員

栗生長官、松本次長、中村官房長、白川生活安全局長、露木刑事局長、北村交通局長、村田警備局長、村田情報通信局長

高木サイバーセキュリティ・情報化審議官

 

 

第3  議事の概要

 

1 議題事項

(1)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について

国家公安委員会宛ての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、その内容を了承した。

 

2 報告事項

(1)平成30年上半期におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について

サイバーセキュリティ・情報化審議官から、平成30年上半期におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について報告があった。

川本委員より、「デジタライゼーションは今後もとどまることなく加速化していくので、サイバー犯罪の増加を前提とした体制で臨んでいただきたい。また、JC3(一般財団法人日本サイバー犯罪対策センター)は意義ある活動をしているにもかかわらず、あまりその存在を知られていないようなので、もっと認知されるための取組をすべきである」旨の発言があった。

北島委員より、「インターネットバンキングに係る不正送金先口座にベトナム人名義のものが多くなっている実態があることから、ベトナム当局と接触する機会にこの点を認識してもらうよう努めていただきたい」旨の発言があった。

 

(2)最近の暴力団情勢等について

刑事局長から、分裂後の山口組の情勢、「民事執行法制の見直しに関する要綱案」の取りまとめ等について報告があった。

北島委員より、「稲川会、住吉会の勢力はどのようになっているか」旨の発言があり、刑事局長から、「暴力団排除活動の高まり等により暴力団全体として構成員等が減少傾向にあり、両団体についても同様である」旨の説明があった。

木村委員より、「民事執行法制の見直しにより競売から暴力団員等を排除できるようになったことはとてもよい。他にも暴力団排除に関する制度の見直しを予定しているものはあるのか」旨の発言があり、刑事局長から、「これまで各種業法等に暴力団排除条項が整備されてきた。今回のものは、法務省と協議をしつつ、法制審議会民事執行法部会において成案を得たものである」旨の説明があった。

安藤委員より、「暴力団員が関係者に依頼して競売に介入する場合は排除できるのか」旨の発言があり、刑事局長から、「暴力団員が出資している法人等も欠格要件に含まれており、一定程度は排除できると思われる」旨の説明があった。

 

(3)仙台市における交番襲撃による警察官殺人事件について

刑事局長から、9月19日に仙台市において交番勤務員が刃物で襲われて殺害された事件について報告があった。

川本委員より、「交番のセキュリティの強化は、早急に進めていただきたい。警察官に対するより実戦的な訓練をしっかりと行っていただきたい」旨の説明があった。

木村委員より、「長期的な観点で、交番業務の実態をよく調査した上で、交番業務の在り方そのものを検討してはどうか」旨の発言があった。

小田委員より、「今回の事件は、警察官の訓練等の対策が浸透していたのかどうか疑義を覚えることから、早急に様々な対策を講じる必要があると思う」旨の発言があった。

安藤委員より、「複数で勤務していながら事案が発生してしまった点をどう捉えるか考える必要がある。交番が襲撃されることを前提とした訓練、教養を行っていただきたい。再発防止策の検討に当たっては、現場の警察官の意見も反映させていただきたい」旨の発言があった。

委員長より、「早急に取り組むべき対策と、長期的な検討を要する対策があると思う。また、防災と同様、日頃考えもしない事案にいかに備えるかという意識が必要だと思う」旨の発言があった。

生活安全局長から、「交番の安全確保は、そもそも地域警察の在り方も含め、警察全体の中で考えるべき大きな課題であると認識している。まずは、早期に進められることを全国に徹底してまいりたい」旨、官房長から、「訓練については、諸外国の対応や経験豊富な都道府県警察の知見を参考にしながら、早急に水準の向上等を進めてまいりたい」旨、長官から、「地域警察の在り方については、警察力全体のリソース配分の中で将来のことも見据えながら検討してまいりたい」旨の説明があった。

 

(4)安倍内閣総理大臣のアメリカ合衆国訪問に伴う警護警備について

警備局長から、9月23日から28日までの間、国連総会出席等のため、安倍内閣総理大臣がアメリカ合衆国を訪問予定であり、これに伴い、所要の警護警備を実施する旨の報告があった。