定例委員会の開催状況

 

 

第1 日 時 平成31年1月31日(木)

午前10時00分 〜 午前11時40分

 

場 所 国家公安委員会室

 

 

第2 出席者 北島、安藤、小田、川本各委員

栗生長官、松本次長、中村官房長、白川生活安全局長、露木刑事局長、北村交通局長、大石警備局長、彦坂情報通信局長

後藤首席監察官

 

 

第3  議事の概要

 

1 議題事項

(1)警察官の服制に関する規則及び警察官等けん銃使用及び取扱い規範の一部を改正する規則案について

官房長から、新型拳銃入れが新たに導入されることに伴う警察官の服制に関する規則と警察官等けん銃使用及び取扱い規範の一部を改正する規則案について説明があり、原案どおり決定した。

安藤委員より、「必要な数が行き渡るように、また、新しいものをスムーズに使用できるようにお願いしたい。この機会に、警察官が、なぜけん銃を携行でき、どのような場合に使用できるのかということに対する意識を高めていただきたい」旨、川本委員より、「早期に必要な数が行き渡るようお願いしたい。また、実際に使っていく過程で生じる意見や要望を聞く機会を設け、改善を図っていただきたい」旨の発言があった。

 

(2)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について

国家公安委員会宛ての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、その内容を了承した。

 

2 報告事項

(1)国会の状況について

官房長から、最近の国会の状況について報告があった。

 

(2)平成30年度第3四半期監察の実施状況について  

首席監察官から、「高齢運転者対策の推進状況」を全国統一実施項目として警察庁が都道府県警察に対して行った平成30年度第3四半期における監察の実施状況について報告があった。

北島委員より、「通常の監察と比べ、今回の監察は、指導を行う場面が多かったように感じた。高齢運転者の問題は非常に大事であり、早期に対応しなくてはならないものなので良かったと思う」旨の発言があった。

小田委員より、「協力医師の確保が監察の項目の一つとなっているが、免許証に関する判断は、警察が行うべきであると思うので、監察の基になる仕組みについて検討していただきたい」旨の発言があった。

 

(3)金地金密輸入に係る関税法違反等事件の検挙について  

生活安全局長から、香港から成田国際空港に航空貨物で金地金を密輸入するなどしたとして、千葉県警察が、1月23日、関税法違反等によりイスラエル人被疑者2名を逮捕した旨の報告があった。

小田委員より、「このような事件の検挙が報道されると、抑止効果が期待できると思う」旨の発言があった。

川本委員より、「かなり大きなお金が動いていると思われるが、  組織的な犯罪ではないのか」旨、北島委員より、「税関で処分された件数は多くなっているが、被処分者はどのような人達なのか。国際的な組織犯罪ではないのか」旨の発言があり、生活安全局長から、「税関の資料によると、最近は、外国人被疑者の割合が増えており、外国犯罪組織の関与の可能性もあると思う」旨の説明があった。

 

(4)富山市における警察官に対する強盗殺人未遂等事件について  

刑事局長から、1月24日に富山市所在の駐在所において、勤務中の警察官がハンマーで殴打されるなどして負傷した事件が発生し、同警察官が被疑者を現行犯逮捕した旨の報告があった。

小田委員より、「日頃から訓練をしておかないといざというときに対応できないが、被害に遭った警察官は、襲撃等への対応の訓練をかなりやっていたとのことであり、良かったと思う。今後は、施設の改善や体制の強化も必要だと思うが、一般市民の入りやすさと襲撃のされにくさのバランスもあるので、検討する必要があるのではないか」旨の発言があり、官房長から、「交番も含め、警察施設全体のセキュリティについて、長官官房で検討を進めているところである」旨の説明があった。

安藤委員より、「交番を視察した際に、安全面の対策が進んでいる印象を受けたが、省力化等を図るなどして、パトロールの際の複数対応も進めていただきたい」旨、川本委員より、「複数での勤務は増えている感じがするが、抑止効果も含めたハード面での工夫も速やかに進めていただきたい」旨の発言があった。

 

(5)企業に対する恐喝未遂事件について  

刑事局長から、北海道、東京都及び大阪府に所在する製薬会社等18社に対し、仮想通貨を送らなければ毒物入りの薬等を流通させる旨の脅迫文書が、白色粉末と共に送付された事件について説明があった。

 

(6)最近の暴力団情勢について  

刑事局長から、六代目山口組分裂後の情勢等最近の暴力団情勢について説明があった。

北島委員より、「特殊詐欺に暴力団や準暴力団は絡んでいるのか」旨の発言があり、刑事局長から、「特殊詐欺で検挙された被疑者の多くは、受け子や掛け子といった組織の末端であるが、上層部では暴力団や準暴力団の検挙もあり、これらが特殊詐欺に関与していることがうかがわれる」旨の説明があった。

 

3 その他

  川本委員より、「統計の問題が大きく取り上げられているが、警察庁はどうなのか」旨の発言があり、官房長から、「警察庁の統計には基幹統計はないが、各種の統計について、誤りのないよう再徹底を図っているところである」旨の説明があった。