定例委員会の開催状況

 

 

第1 日 時 令和元年11月14日(木)

午前10時00分 〜 午前11時30分

 

場 所 国家公安委員会室

 

第2 出席者 北島、木村、安藤、小田、川本各委員

栗生長官、松本次長、中村官房長、白川生活安全局長、露木刑事局長、北村交通局長、大石警備局長、彦坂情報通信局長

 

第3  議事の概要

 

1 議題事項

(1)「古物営業法施行規則の一部を改正する規則案」に対する意見の募集等について

   生活安全局長から、古物営業の許可申請手続の簡素化を図る「古物営業法施行規則の一部を改正する規則案」に対する意見の募集等について説明があり、原案どおり決定した。

   川本委員より、「便利になるのは良いことであり、他の制度も含めて今後も不断の見直しをしていただきたい」旨の発言があった。

 

(2)道仁会、五代目浅野組、双愛会及び二代目親和会の指定の確認について

   刑事局長から、道仁会、五代目浅野組、双愛会及び二代目親和会の指定の確認について説明があり、原案どおり決定した。

   

(3)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について

国家公安委員会宛ての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、その内容を了承した。

 

2 報告事項

(1)国会の状況について

官房長から、国会の状況について報告があった。

 

(2)監察の取扱い事案について

   官房長から、神奈川県警察の巡査による窃盗事案に関し、同県警察は、同巡査を免職処分とする予定である旨の報告があった。   

 

(3) 分裂した山口組の最近の情勢と対策について

刑事局長から、分裂した山口組の最近の情勢と対策について報告があった。

安藤委員より、「暴力団事務所に使用制限命令をかけることにより、この使用制限命令による結果がどのようになるか注視していきたい」旨、川本委員より、「暴力団対策に関しては、関係機関や地域住民等の協力が必要である。暴力団の資金源に対する調査・分析にも、引き続き、取り組んでいただきたい」旨の発言があった。

 

(4)天皇皇后両陛下の三重県並びに奈良県及び京都府行幸啓(親謁の儀)に伴う警衛警備について

警備局長から、11月21日から23日までの間、即位礼及び大嘗祭後神宮に親謁の儀のため、また、11月26日から28日までの間、神武天皇山陵、孝明天皇山陵及び明治天皇山陵に親謁の儀のため、天皇皇后両陛下が三重県並びに奈良県及び京都府へ行幸啓になる予定であり、これに伴い、所要の警衛警備を実施する旨の報告があった。

 

(5) ローマ教皇フランシスコ一行来日に伴う警護警備について

警備局長から、11月23日から11月26日までの日程で、ローマ教皇フランシスコ一行が来日する予定であり、所要の警護警備を実施する旨の報告があった。

 

3 その他

(1)生活安全局長から、電話リレーサービスを介した110番通報について報告があった。

   川本委員より、「本案を含む電話リレーサービスの充実は、国会でも取り上げられており、社会に有益な議論だと思う」旨の発言があった。

 

(2)交通局長から、令和2年道路交通法改正の概要について報告があった。

   木村委員より、「高齢者講習における実車指導で運転技能の評価が著しく低かった者については、結果を通知するだけでなく何らかの措置を講じた方が良いのではないか。運転技能検査における信号無視等は、それのみで不合格とすべきである」旨の発言があり、交通局長から、「実車指導の評価を踏まえ、慎重な運転や運転免許証の自主返納を促すといった対応を取ってまいりたい。将来的に、実車指導の評価と事故との関係性についてエビデンスが集まった際には、次の対策に繋げていきたい」旨の説明があった。

   安藤委員より、「運転技能検査の対象を年齢や違反歴を組み合わせて設定するという方法は、国民にある程度理解が得られるものであろうと思う。また、合否の基準に関して、逆走等は運転技能に関するものであり、不合格として良いのではないかと思う。今後、運転技能検査を円滑に実施する方法についても検討が必要である」旨の発言があり、交通局長から、「実際に運転技能検査を実施する教習所の実情も踏まえ、問題がないような制度を検討してまいりたい」旨の説明があった。

   小田委員より、「運転技能検査の合否基準は、検査の対象者を踏まえて決めれば良いのではないか。あおり運転については、国民も厳罰化を求めているところであり、国民に分かりやすい説明を心がけていただきたい。認知機能検査で把握された、認知機能の問題と交通事故との関連性を分析するなどして、医師の診断を必要としない制度を検討すべきではないか」旨の発言があった。

川本委員より、「年齢を問わず安全運転サポート車限定免許が取得できるという案は良いが、技術に過度に期待しないよう留意していただきたい。運転技能検査の合否について、検査する側、される側双方に規律を持たせる工夫がいると思う。また、「通過不能」となった者を合格させることは不適当ではないか。認知機能検査の簡素化を検討する場合は、不正等が行われるなどにより安全性がおざなりにならないよう留意すべきである。また、高齢運転者対策に関するアンケート調査を今後も定期的に行うことを含め、国民各層の意見の把握に努めるようにしていただきたい」旨の発言があった。

 

(3)北島委員より、「フィリピンにおいて、特殊詐欺に関与した邦人36名が拘束されたが、他国でも同様の状況がある場合には、現地当局とも連携して対応していただきたい」旨の発言があった。