定例委員会の開催状況

 

 

第1 日 時 令和元年12月19日(木)

午前10時00分 〜 午前11時25分

 

場 所 国家公安委員会室

 

第2 出席者 武田委員長、木村、安藤、小田、北島、櫻井各委員

栗生長官、松本次長、中村官房長、白川生活安全局長、露木刑事局長、北村交通局長、大石警備局長、彦坂情報通信局長

 

第3  議事の概要

 

1 議題事項

(1)人事案件について

   官房長から、人事案件について説明があり、原案どおり決定した。

 

(2)犯罪被害者等給付金の審査請求事案の裁決について

官房長から、犯罪被害者等給付金の審査請求事案の裁決について説明があり、原案どおり決定した。

安藤委員より、「適切な期間で適切な判断が行われるよう、引き続き努力していただきたい」旨、櫻井委員より、「近年新設された行政不服審査会における調査審議のやり方なども参考にして、手続に配慮した丁寧な対応を心がけていただきたい」旨の発言があった。

 

(3)資金決済法施行令等の一部を改正する政令案等に対する意見の募集について

刑事局長から、「仮想通貨」という文言の「暗号資産」への変更等を内容とする資金決済法施行令等の一部を改正する政令案等に対する意見の募集について説明があり、原案どおり決定した。

 

 (4)「犯罪収益移転危険度調査書」の作成・公表について

   刑事局長から、「犯罪収益移転危険度調査書」の作成・公表について説明があり、原案どおり決定した。

    北島委員より、「毎年改訂され情報量も拡充してきているが、広報の重要性についても引き続き配意していただきたい」旨、安藤委員より、「特定事業者だけではなく、取引において特定事業者の相手方となる国民にとっても意味がある調査書となることが望ましく、広報を適切に行っていただきたい」旨、櫻井委員より、「対象となる事業者の幅は広いことから、調査書の概要版があっても良いのではないかと思うので、検討していただきたい。また、犯罪収益移転防止法は、リスク・ベース・アプローチを法令に規定している点で先導的な意味合いのある法律であることから、しっかり適切に執行していただきたい」旨の発言があった。

 

(5)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について

国家公安委員会宛ての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、その内容を了承した。

 

2 報告事項

(1)犯罪対策閣僚会議(第32回)について

   官房長から、犯罪対策閣僚会議(第32回)について報告があった。

   小田委員より、「再犯防止の取組み等において、警察の知見が他省庁の所管する対策に役立つこともあることから、協力して対応していっていただきたい」旨、北島委員より、「特殊詐欺対策については、取締りを更に推進していただきたい」旨の発言があった。

 

(2)令和2年度警察庁予算(案)の概要等について

   官房長から、令和2年度警察庁予算(案)の概要等について報告があった。

安藤委員より、「警察基盤の充実強化として装備資機材や警察施設の整備拡充が挙げられているが、資機材や施設の更新だけではなく、今後の警察運営のために新たに整備しなくてはならないものについても計画的かつ積極的に取り組んでいただきたい」旨、北島委員より、「治安情勢に応じて、時宜にかなった組織改正が実施されるようにしていただきたい」旨の発言があった。

   小田委員より、「警察庁だけでなく、都道府県警察も含めた警察全体としての理念をもった上で予算を策定していく必要がある」旨、櫻井委員より、「日本の財政制度は複雑な構造となっているが、警察全体として何を重点に考えているのかといった全体像がわかるようにすることが重要である」旨、木村委員より、「予算の効率化のため、何を警察庁で負担し、何を都道府県警察で負担するかなど、警察庁と都道府県警察との役割分担を考えていっていただきたい」旨の発言があり、官房長から、「都道府県警察の実情等を踏まえつつ、全体の方向性を考えながら対応してまいりたい」旨の説明があった。

 

(3)高齢運転者交通事故防止対策に関する調査研究分科会等の中間報告について

   交通局長から、高齢運転者交通事故防止対策に関する調査研究分科会等の中間報告について報告があった。

   木村委員より、「基本原則にのっとった運転について再度確認することや、逆走等の想定外の事態に陥った際の対応方法等を講習内容に盛り込むなど、高齢者講習の中身について工夫していただきたい」旨、小田委員より、「調査方法が工夫されており、よくまとまった報告となっている」旨、安藤委員より、「今回の中間報告を、どのように法律案につなげていくのか、また、国民の理解を深めていくためにどのように活用していくのか考えていく必要がある」旨、櫻井委員より、「高齢者を対象とした調査と、若年者を含む職業運転手を対象とした調査についての報告となっているが、2つを併せて、全世代について運転技能に関するエビデンスに基づいて免許制度を検討するといった説明をしていくことが可能ではないかと思う」旨の発言があった。

 

(4)交通安全対策に関する関係閣僚会議の開催について

交通局長から、交通安全対策に関する関係閣僚会議の開催について報告があった。

委員長より、「会議において、総理からは、子供の命を守るため、また、高齢者に関しても、しっかりとした対策を行うように指示があった。関係する省庁とも連携し、情勢に応じて見直しも行いながら、しっかりと取り組んでいきたい」旨の発言があった。   

 

 (5)安倍内閣総理大臣の中華人民共和国訪問に伴う警護警備について

    警備局長から、安倍内閣総理大臣は、12月23日から25日までの間、日中韓サミット出席等のため中華人民共和国を訪問予定であり、所要の警護警備を実施する旨の報告があった。

 

3 その他

生活安全局長から、フィッシングによるものとみられるインターネットバンキングに係る不正送金被害の防止に係る啓発の実施について報告があった。