定例委員会の開催状況

 

 

第1 日 時 令和2年12月24日(木)

午前10時00分 〜 午前10時40分

 

場 所 国家公安委員会室

 

第2 出席者 小此木委員長、安藤、小田、櫻井、横畠、木村各委員

松本長官、中村次長、露木官房長、小田部生活安全局長、田中刑事局長、大石警備局長、彦坂情報通信局長

新田審議官(交通局担当)

 

第3  議 事

 

1 議題事項

(1)銃砲刀剣類所持等取締法施行規則等の一部を改正する内閣府令案等について

官房長から、銃砲刀剣類所持等取締法施行規則等の一部を改正する内閣府令案等について説明があり、原案どおり決定した。

安藤委員より、「多くの御意見をいただいており、関心の深さが伺える。結論は特に問題ないが、本人確認がきちんとなされるか心配する御意見もあるので、今後、都道府県警察に対しては、従前どおり、不審点があれば必要な確認を行うよう、しっかりと指導していただきたい」旨、櫻井委員より、「記名であっても、偽変造に関して適用される刑法上の罪の成否には影響が生じるものではないとの回答に異論はないが、そもそも刑法は制定が明治40年であり、法律は時代に応じて改正していくことが必要ではないかと思う」旨、横畠委員より、「いかなる行為を犯罪とするかという刑法の世界では、他人の作成名義を偽る場合の記名も署名と同じ扱いである。一方で、文書に対する信用・信頼という観点からは、単なる記名だけで十分なのかという問題はある。判子や署名をやめてしまうことでかえって本人確認のために手間がかかる場面があるかもしれないが、適切に対応していただきたい」旨の発言があった。

 

(2)「指定射撃場の指定に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令案」に対する意見の募集について

生活安全局長から、「指定射撃場の指定に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令案」に対する意見の募集について説明があり、原案どおり決定した。

 

(3)金融商品の販売等に関する法律施行令等の一部を改正する政令案の意見の募集について

生活安全局長から、金融商品の販売等に関する法律施行令等の一部を改正する政令案の意見の募集について説明があり、原案どおり決定した。

 

(4)「犯罪による収益の移転防止に関する法律施行規則の一部を改正する命令案」について

刑事局長から、「犯罪による収益の移転防止に関する法律施行規則の一部を改正する命令案」について説明があり、原案どおり決定した。

 

(5)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について

国家公安委員会宛ての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、その内容を了承した。

 

2 報告事項

 (1)持続化給付金詐欺事件の検挙状況等について

    刑事局長から、持続化給付金詐欺事件の検挙状況等について報告があった。

    木村委員より、「この給付金で助かっている人は多く、有り難い制度だと思うが、検挙した中で分かり得たことを今後に活かせるようにしていただきたい」旨、小田委員より、「今回の給付手続は、迅速さ、救済することが優先された制度設計だったと思う。検挙状況を報道することにより、国民に強く働き掛けてもらいたい」旨、安藤委員より、「検挙事例の説明を聞くと、多種多様な、ごく普通の人が犯罪に手を染めているので、きちんと捜査を尽くすことで、このようなことはしてはいけないということを知らしめていただきたい。一方で、今、相談に来たり、お金を返したりしている人たちについて、自分が違法行為をしていることは十分認識していたはずなので、毅然とした対応を求めたい」旨、横畠委員より、「非常事態で、迅速にお金を渡す必要があったということによるやむを得ない仕組みであったと思う。その上で、悪質な事犯、特にその指南役に対しては、厳しく対処していただきたい」旨、櫻井委員より、「全体に規範意識が低下していることに憂慮している。学生であっても、自分が逮捕、起訴されるかもしれないという心理状態になると、予防につながるように思う」旨、小此木委員長より、「今回は確かに迅速さが優先された措置であった、関係機関相互の情報共有が必要だと思う」旨の発言があった。

    長官から、「自首したからといって、捜査しないということはない。広報については、検挙事例が蓄積してきたので、随時御説明してまいりたい」旨の説明があった。