定例委員会の開催状況

第１　日　時　令和３年２月１８日（木）

午前１０時００分 〜 午前１２時１０分

場　所　国家公安委員会室

第２　出席者　安藤、小田、櫻井、横畠、木村各委員

松本長官、中村次長、露木官房長、小田部生活安全局長、藤本刑事局長、��木交通局長、大石警備局長、砂田情報通信局長

河原サイバーセキュリティ・情報化審議官、太刀川首席監察官、古谷皇宮警察本部長

第３ 議　事

１　議題事項

（１）人事案件について

官房長から、人事案件について説明があり、原案どおり決定した。

（２）「警備業の要件に関する規則等の一部を改正する規則案」等に対する意見の募集について

刑事局長から、「警備業の要件に関する規則等の一部を改正する規則案」等に対する意見の募集について説明があり、意見募集の資料案を一部修正の上、決定した。

横畠委員より、「意見を求めるに当たって、なぜ詐欺等の罪が対象になるのか説明が必要ではないか」旨の発言があり、刑事局長から、「対外的に意見を求める上で理由を付記すべきという御指摘を踏まえて対応させていただく」旨の説明があった。

（３）絆會の指定の確認について

刑事局長から、絆會の指定の確認について説明があり、原案どおり決定した。

（４）国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について

国家公安委員会宛ての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、その内容を了承した。

２　報告事項

（１）国会の状況について

　　　　官房長から、国会の状況について報告があった。

（２）令和２年度サイバーセキュリティコンテストの実施結果について

　　　　サイバーセキュリティ・情報化審議官から、令和２年度サイバーセキュリティコンテストの実施結果について報告があった。

　　　　安藤委員より、「女性を入れたら２チーム参加できるというのは面白いアイデアだと思う。これは女性の意欲を高めることを意図したものだと思うが、意図した結果は得られたのか」旨、櫻井委員より、「技術系の所は特に女性が少ないという報告書があったが、意識的に女性を入れていくよう配慮するのがよい」旨、横畠委員より、「女性の捜査部門への参入という面で、体力のハンデが関係ないサイバー部門は適当だと思う」旨の発言があり、サイバーセキュリティ・情報化審議官から、「女性の意欲を高めるような結果は得られたと思う。今後も工夫しながら女性活躍の場を用意していきたい」旨の説明があった。

（３）監察の取扱い事案について

　　　　首席監察官から、皇宮警視正による規律違反事案に関し、同警視正を減給処分とする予定である旨の報告があった。

（４）令和２年における交通事故の発生状況等について

　　　　交通局長から、令和２年における交通事故の発生状況等について報告があった。

　　　　木村委員より、「横断歩道を歩行中の方の死亡事故が多いのは、車が停まってくれないということもあるのではないか。横断する人や事故の多い横断歩道に重点を置き、取締りのみならず、監視カメラやハンプの設置など、ハード面の対策も検討していただきたい」旨、小田委員より、「最近の車の技術面の進化が、どれくらい事故減少に寄与しているのか分かるものはあるのか。また、国別状態別３０日以内死者数の構成率比較のグラフがあるが、人口比で見ると日本は他国と比べて死者数は少ない方である。グラフの作り方をもう少し工夫してはどうか」旨、横畠委員より、「飲酒運転事故の減少は施策・取組の成果と評価したい。横断歩道について注意喚起する際は、直進時なのか、右左折時の事故なのかなど、事故の内訳を踏まえて対応していただきたい。また、信号機による対策もあると思う」旨、櫻井委員より、「横断歩道の中には必要性に疑問があるものもある。自転車が加害者となる事故については、年齢が１５歳から１９歳が突出しており、対応が必要である」旨、安藤委員より、「最近、交通局では統計データをよく分析し、新しい観点も整理されている。具体的な施策につなげるために、このデータを基に説得力ある説明をしたり、研究を続けていただきたい。また、自転車の交通の問題は、正面から取り組むべき時期がきている。色々な観点から取り組み、関係省庁とも有意義な意見交換をしていただきたい」旨の発言があり、交通局長から、「横断歩行者妨害違反については、取締り技術のレベルアップも含め指導していく。規制の見直しを進めつつ、信号の調整やハンプなど、施設面の対策も必要に応じて講じ、実効性のある横断歩道にしていきたい。自転車については、高校生には特に注目すべきであり、学校等とも連携している。車の運転支援機能については、今後、事故分析に反映できるようにしていきたい」旨の説明があった。

３　その他

　　議事終了後、２月２１日をもって任期満了となる木村委員より、「５年間大変お世話になった。肩の荷が軽くなると思う反面、少し寂しさも感じている。警察は色々な制約が多いが、もう少し攻めの姿勢があってもよいのではないか。次の世代に向けて、今何を改革、改善していくべきか、攻めと守りのバランスを取りつつ、警察改革を進めていただきたい。今後も官民で協力することがあると思うが、引き続き警察と経済界との橋渡しもさせていただきたい」旨の挨拶があった。

　　委員長（安藤委員代読）より、「木村委員には、民間の新技術に関する警察の課題や、職員のモチベーションを上げるための職場環境づくり等、幅広い分野について、経済界での豊富な知見と高い御見識に基づき、様々な御指摘・御示唆を頂いた。また、全国２０道県に出張し、公安委員会委員との意見交換を積極的に行われたほか、様々な施設を視察し現場の職員を激励していただいた。国家公安委員会の審議を大変充実したものにしていただいたご尽力に対し、厚く御礼申し上げる」旨の送辞があった。