定例委員会の開催状況

 

 

第1 日 時 令和3年6月17日(木)

午前10時00分 〜 午前11時05分

 

場 所 国家公安委員会室

 

第2 出席者 小此木委員長、安藤、小田、櫻井、横畠、宮崎各委員

松本長官、中村次長、露木官房長、小田部生活安全局長、藤本刑事局長、木交通局長、大石警備局長、砂田情報通信局長

植田政策立案総括審議官、太刀川首席監察官

 

第3  議 事

 

1 議題事項

(1)人事案件について

官房長から、人事案件について説明があり、原案どおり決定した。

 

(2)令和3年警察白書(案)について

政策立案総括審議官から、令和3年警察白書(案)について説明があり、原案どおり決定した。

小田委員より、「時代を切り取るようなテーマを選び、分かりやすく記載するなど、年々良くなっている。一方で、白書を戦略的に使えるように、技術の進歩による捜査手法の変化等にも触れるなど、もう少し改善の余地がある」旨、安藤委員より、「この白書の目的、何を紹介したいのか、何をやろうとしているのか、といったことを各箇所で打ち出そうという意気込みを感じさせる。欲を言えば、今後の警察組織の在り方やビジョンについて、もっとアピールしてもよいのではないか」旨、櫻井委員より、「一見すると専門的で難しい話でも、よくかみ砕いて伝えられるよう、更に言葉使いを改善していただけると良いと思う」旨、宮崎委員より、「インターネット上で検索しやすいように過不足無く情報が盛り込まれているのは良いが、情報が多すぎると平準化されてしまい、最も言いたいことが伝わりにくいので、もう少し軽重を示す工夫の余地がある」旨の発言があった。

 

(3)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について

国家公安委員会宛ての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、その内容を了承した。

 

2 報告事項

(1)「経済財政運営と改革の基本方針2021」等政府決定文書について

    官房長から、「経済財政運営と改革の基本方針2021」等政府決定文書について報告があった。

    安藤委員より、「刑事手続のIT化について、全体として一貫した見通しを持てていないように読み取れるが、どうなっているのか」旨の発言があり、官房長から、「不確定な部分もあり、少し幅のある記述にしているところもあるが、政府部内では合意の上でこのように記載している」旨の説明があった。

    横畠委員より、「科学技術やデジタル化などの分野については、今後、警察がそれらの技術をしっかり活用していくという視点を持っていただきたい。また、取調べの録音録画が普及し、改ざん等のおそれも技術的に封じられるのであれば、裁判官、検察官、司法警察職員の面前供述録取書とは別に、それ自体の証拠能力について法的に整理する必要があるのではないか」旨、宮崎委員より、「警察は、一般の人の生活に近いところで仕事をする機会が多いので、様々な組織が関わる分野では、コーディネーター的な役割を担っていただきたい」旨の発言があった。

 

(2)監察の取扱い事案について

    首席監察官から、神奈川県警察の警部補による電子計算機使用詐欺等事案に関し、同県警察は、同警部補を免職処分とする予定である旨、新潟県警察の巡査部長による酒気帯び運転等事案に関し、同県警察は、同巡査部長を免職処分とする予定である旨、香川県警察の警部らによる詐欺等事案に関し、同県警察は、同警部らを免職処分とする予定である旨の報告があった。

    宮崎委員より、「システムを改善するなどして、仮に魔が差したとしても、物理的にそれができないような仕組みを考えていく必要がある」旨、小田委員より、「警察本来の仕事に集中するためにも、経理・会計事務を外部に委託することを考えてはどうか」旨、安藤委員より、「第一線を統括する署長が非常に広範な業務を抱えていることから、署長、副署長、その他しかるべき責任者の間でどう役割分担し、お互いをチェックし合うのが組織の健全化に機能をするのか、ぜひ検討を進めていただきたい」旨、櫻井委員より、「懲戒処分は仕方ないが、一般国民の感覚からすると、相対的に弱い人に厳しく、不条理を感じる」旨の発言があった。

 

(4)令和2年における山岳遭難及び水難の概況等について

    生活安全局長から、令和2年における山岳遭難及び水難の概況等について報告があった。

    安藤委員より、「山岳遭難の各種統計をクロス分析するなど更に整理すると、より説得力ある統計になるのではないか。また、水難事故については、事故を防ぐという視点でハザードマップを作るなど、関係機関と連携して子供を守る取組を考えていただきたい」旨の発言があった。

小田委員より、「山岳救助隊の業務は非常に厳しいものだが、隊員たちはどのようにモチベーションを維持しているのか」旨の発言があり、生活安全局長から、「山岳救助隊員は、遭難者を救いたいという警察官共通の思いを強く持っており、そのために日々訓練し、身体能力を高めている」旨、長官から、「山岳救助隊員は、そもそも山岳救助隊員になりたくて警察官を目指した者も多く、プロとしての誇りを持って任務に当たっている」旨の説明があった。

 

(5)新型コロナウイルス感染症への対応について

    警備局長から、新型コロナウイルス感染症への対応について報告があった。