定例委員会の開催状況

 

 

第1 日 時 令和3年9月2日(木)

午前10時00分 〜 午前11時10分

 

場 所 国家公安委員会室

 

第2 出席者 棚橋委員長、安藤、小田、櫻井、横畠、宮崎各委員

松本長官、中村次長、露木官房長、小田部生活安全局長、藤本刑事局長、木交通局長、大石警備局長、砂田情報通信局長

大原審議官(国際担当)

 

第3  議 事

 

1 議題事項

(1)「道路交通法施行規則の一部を改正する内閣府令案」等に対する意見の募集について

交通局長から、「道路交通法施行規則の一部を改正する内閣府令案」等に対する意見の募集について説明があり、原案どおり決定した。

安藤委員より、「本件の内容は十分なものであるが、事業者による安全運転管理者の選任が不十分であるという課題について把握し、指導するための実効性のある方策についても検討していただきたい」旨の発言があった。

 

(2)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について

国家公安委員会宛ての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、その内容を了承した。

 

2 報告事項

(1)監察の取扱い事案について

    岩手県警察の事務職員による大麻取締法違反事案に関し、同県警察は、同事務職員を免職処分とする予定である旨、及び警視庁の巡査部長による詐欺事案に関し、警視庁は、同巡査部長を免職処分とする予定である旨の報告があった。

 

(2)FATF対日相互審査の結果等について

    刑事局長から、FATF対日相互審査の結果等について報告があった。

    小田委員より、「FATFの審査範囲は、マネー・ローンダリングやテロから更に広がりを見せているが、今回の指摘を活かして、マネー・ローンダリングに関する捜査や大量破壊兵器拡散に関わる資産凍結等について、所要の措置が講じられることは必要であると思う」旨、横畠委員より、「テロを含む犯罪を資金面から捉えることは有効かつ必須であるので、日本がこの分野における国際協力の枠組みの中で信頼を得られるよう、できる限り取り組んでいただきたい。マネー・ローンダリングはテロや犯罪の予備や従犯ではなく、これらと一体、同等のものであるという考えについて、理解を進めていただきたい。マネロン罪の法定刑についても、前提犯罪と一体、同等のものとして捉えるべきという考え方による指摘がなされていると思われ、こうした視点で、今後の検討を進めてもらいたいと思う」旨、櫻井委員より、「FATFから受けた指摘事項は厳しいと受け止められる部分もあるが、これらを本気で改善し、世界標準と評価されるよう対応することが重要である」旨、宮崎委員より、「これまで取組がなかなか進んでいなかったこの種の分野について、今回のFATFの指摘を契機として、外圧を上手に使いながらしっかり対策を推進していただきたい。また、国民の理解を深めるために、記者発表の際に分かりやすい説明を工夫するなどしてはいかがか」旨、安藤委員より、「FATFの報告の中でマネロン罪の捜査、訴追、量刑に言及している部分があるが、このような議論があるということについて司法関係者に情報提供等をすることも意識していただければよいのではないか」旨の発言があった。

    刑事局長から、「今般のFATFの指摘には捜査・訴追の評価に関するものも含まれていたところ、法務省とタスクフォースを設けることとしているところである。関係先への情報提供にも留意してまいりたい。また、今後も審査結果のフォローアップや更なる審査プロセスが予定されており、今般、関係行政機関からなる政策会議が置かれたところであるが、連携を密にして、取組のさらなる推進に努めてまいりたい」旨、官房長から、「マネー・ローンダリングをその前提犯罪と別個に立証、立件するためにはいくつかの論点があり、どのようにFATFの指摘に対応していくか、引き続き検討してまいりたい」旨の説明があった。

 

(3)令和3年度警察庁総合防災訓練の実施について

    警備局長から、令和3年度警察庁総合防災訓練の実施について報告があった。

 

3 その他

(1)審議官(国際担当)から、G7内務・安全担当大臣会合について報告があった。

   小田委員より、「内務大臣会合で女性・子ども対象の犯罪が取り上げられるが、重要なテーマであることから、そこでの議論が警察庁の施策にも反映されるようにしていただきたい」旨、宮崎委員より、「アフガニスタン情勢等が注目される中、日本の立ち位置を踏まえた対応が必要であり、プレゼンスを示せたことは評価に値する。更に日本として何を主張すべきか、次のステップを考えながら戦略を立てて取り組むことが重要である」旨の発言があった。

 

(2)警備局長から、パラリンピック2020東京大会の警備情勢等について報告があった。